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第7話

このまま、この男の手に堕ちてしまうのだろうか… 銀糸を引きながら離れた唇は顎から首筋へ、首筋から胸元へと這う。 「っ…止め…」 荒く熱い呼吸が耳障りであり不快だ。 「…ッ…ン…」 口元から漏れる息や触れられた部分が熱を持ち始めた。 「はぁ…可愛いよ…総一郎…」 名前で呼ぶなど、勘違いもいいところだ。 蹴人にも呼ばれた事のない名前をこのような男に呼ばるだなんて… 快感とは別のゾワゾワとしたものが身体を駆け巡った。 「…ッんン…」 声を抑えようにも、手を縛られている為口を塞ぐ事が出来ない。 下手に唇を噛もうものならば、口さえも塞がれ兼ねない。 ねっとりとした舌先に胸元を舐め回され、ビクビクと身体が跳ねる。 嫌悪感しかない行為の筈なのに、敏感になっていく身体が腹立たしい… 下半身を身体に擦り付けられると、音羽社長のモノが硬く育っていく… こんなにも身体は熱くなって快感に震えているというのに、俺の下半身は反応を示す事はなかった。 そして、俺は決して男性を好んでいるわけではないのだと気付いた。 相手が蹴人だから… 彼だからこそ、俺は興奮し身体を熱くするのだろう。 蹴人以外の男性に反応しない自分に安堵をしたが、状況は変わらない。 「はぁ、はぁ…貴方が結婚しない理由が分かった。インポだったとはな、総一郎…」 そうだ… と言えばこの状況を脱せるのだろうか… いや、脱っせる訳がない。 「そのような訳は…」 「まぁ関係ない。インポだろうがなんだろうが、俺を受け入れる穴さえあれば十分だ。」 なんという男だ… 苦手としてはいたが、今や苦手を通り越している。 「…あッ……」 乳首を捏ねくり回されながら、吸い付かれる。 両方への刺激にたまらずに身体がビクビクと跳ねさせながら明らかに今までとは違った声が出た。 出さぬようにと堪えてはいたが、これ以上暴かれるようであれば難しいかもしれない。 この拘束さえ無くなれば… 「はぁ、同い年の男の乳首がこんな綺麗な色をしてるとはな…まったく、こんなに腫らせて…興奮する…我慢出来なくなる…」 また唇が塞がれた。 舌を絡め取られ、唾液が流し込まれた。 吐き出したいが、組み敷かれている俺にその術はない。 俺はカチャカチャという音を聞いた。 目線を移すと音羽社長が自らのズボンを下ろしていた。 そして、下着から赤黒いグロテスクなモノを取り出した。 そのようなモノを何処にどう隠していたのか… それ程に太く、長さもある。 「…音羽、社長…冗談ですよね?…」 「ははは、自慢のチンコで貴方を貫けるのかと思うとたまらない…」 既に音羽社長のモノからは、先走りが溢れていた。 「…止め」 「るわけないだろ、ここまで来て。…そうだな、まずはその可愛い乳首でイかせてもらおうか。」 この男は何を言っているのだろうか。 しかし、理解する事にそう時間はかからなかった。 音羽社長が、俺の胸元にグロテスクなモノを擦り付けた。 擦った場所が先走りで汚れていく。 この男は本気だ… いくら願おうとこの状況から脱する事は出来ないのだと分かっていながらも、どこかでまだ助かるかもしれないと期待してしまう。 この際、ホテルの従業員でも誰でも構わない… この痴態を見られてしまったとしても犯されるよりかはまだマシだ。 「ッンん…」 硬く敏感になった乳首に硬いものが触れた。 「はぁ、はぁ、…は、ぁ…先端にビンビンの乳首が当たってヤベェ…はぁ、ほら総一郎…尖った乳首が俺の先端に埋まってんのが分かるか?こうやって抜き差しして…なぁ…たまんね…」 音羽社長は下品な台詞を並べた。 夢中になってその行為に耽っている内に縛り付けられているものを外そうと試みた。 しかし、どんなに頑張ってもそれは外れる事はなかった。

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