このような誘い方は反則だ。 嬉し過ぎて、どうにかなってしまいそうだ。 「…八神…」 「蹴人…君は、どうしてほしいのだい？…」 「…………」 「蹴人？…」 「…………れろ…」 「うん？…」 「…………挿入れろ…ッ…」 「やはり、君は可愛らしいね…」 「…俺は…、俺はいつも男前だ。」 「そうだね、俺よりも余程男らしいよ、君は…」 「当たり前だ…」 「君のお誘いは嬉しいのだけれど、今日は遠慮しておくよ。」 「は？…この期に及んでヘタレか、お前は！」 「酷いなぁ。けれど、このままではお互いに苦しいのでね、このようにして、一緒に気持ち良くなろうか…」 ヘタレ… 自分でもそのように感じる。 けれど、昨日の事を考えると、例え誘いであったとしても無理をさせる事は出来ない。 あの蹴人にここまで言わせているのだから…とも思ったが、俺は言葉だけで満足だ。 お互いのモノは熱く反応を示している。 今俺にしてあげられる事が有るとするならば一つだ。 俺と蹴人のモノを握り込み扱いた。 「…ッ…ン…」 手の平全体で緩急を付けて、腰を使いながら… 「…蹴人、気持ちが良いかい？…」 蹴人の耳をはみながら囁く。 聞こえていないのだろう。 夢中で腰を使い、俺が手伝う必要もない程に乱れている。 「ん…ふぅ…は、ぁ、…イくッ…八神、イクッ…も、イく…」 「…ン…一緒に…ね…」 誘われるようにお互いの動きが激しさを増した。 痛い程に擦れる… 吐息が混ざり合うようで心地がよい… 「あっぁ、イくッ…んあぁーッ！！」 「ッ…く…」 ほぼ同時に果てた。 荒い呼吸をそのままに、蹴人にキスを降らせる。 汚れた手をそのままに、互いの手の平を合わせて5本の指を絡ませて密着させる。 手の平から感じる血管の小さな鼓動… 愛おしい… 「…バッカ、手よせ…」 「ふふ、今頃になってかい？…ずっとこうしていたと言うのに…。…嫌？」 「…そうじゃない。」 「うん？…」 「…は、恥ずかしい…だろ。」 照れた蹴人があまりに可愛らしくて、溜息をつく。 「まったく君は、底無しに可愛らしいね。」 笑い掛けると、蹴人は困ったような表情を見せた。