まさか蹴人がこのような事をするだなんて… どのような気持ちで… 慣れない事なのだろう… 稀に歯を立てしまうこともあった。 その痛みすらも愛おしく感じてしまう。 それでも何度も何度も嘔吐きながら必死で俺のモノを… 俺の為にここまでしてくれている蹴人に俺のモノが萎えるわけがなかった。 少しでも苦しさが紛れるようにそっと髪を撫でた。 暫く続けると蹴人はコツをつかみ始めた。 そして徐々に快感が押し寄せてきた。 「はぁ…蹴人、そろそろ…」 そしてギリギリのところで射精を堪え、蹴人を組み敷いた。 邪魔でしかない途中まで下された衣類を脱がせ足をM時に開いた。 そして両足の間に身体を埋めた。 「…は、ぁ…俺も、イきたいから…」 「蹴人、そのような目は反則だよ…」 「知らな…いいから、も…黙って来い…」 「うん…」 蹴人の口の端から伝う唾液を指先で拭い、俺のモノを蹴人の秘部にあてがった。 キスをしながらゆっくりと挿入していく。 「ッん''…んン…ッ…」 蹴人はいまだに挿入を痛がる。 その辛そうな声をキスでかき消した。 「…蹴人…好きだよ…」 唇を離し、まず初めに漏れた言葉は愛の言葉だ。 そしてまるで全てをぶつけるかのように蹴人を揺さぶった。 蹴人の両手足が俺の身体に回された。 組み敷いている筈なのにも関わらず、蹴人の重みを感じた。 それはとても愛おしい人の重みだ。 「ッン…は、ぁ…八神ッ…ソコ、やばっ…」 腰に回された蹴人の足に力がこもった。 どうやら蹴人の快い場所に触れたらしい。 俺は重点的にその場所を突いた。 そしてそらされた首筋を吸い上げた。 もう… 限界だ。 「…ッ蹴人…もういい？…」 「は、ッ…んン…ぁ…いいから…来い…」 激しく揺さぶれば揺さぶるだけ蹴人は振り落とされまいとしがみついてきた。 蹴人から伝わる重みや熱… 鼓動… そして、肩に走った痛み… その全てに満たされていく。 蹴人しか感じられない世界だ。 こうしてずっと感じていたいがその満たされた時間は長いようで短い。 激しい快感と共に終わりを迎えた。 我に返った時には俺の下で蹴人がビクビクと震えていた。 お互いに達したのだろう。 ただ乱れた荒い呼吸だけが響いていた。 まだ焦点が定まっていない蹴人の顔中にキスを落とした。 何度もしつこいくらいに… 「蹴人、好きだよ…」 キスをする度に好きだと繰り返した。 放心状態だった蹴人の焦点が定まっていった。 隠しようのない程に首筋に吸い付き、深いキスをする。 意識的なのか無意識なのか蹴人の舌は俺を追った。 「…そんなの、知ってる。」 「駄目だよ、まだ言い足らない。」 「何回言うつもりだよ。」 「一生…」 「バーカ…」 「酷いね、君は…」 仕返しとばかりに耳朶を甘噛みした。 蹴人の手を握り指を絡ませた。 蹴人もそれに応じるように俺の手を握り返した。 本当に… 本当に… なんて可愛らしい… 暫くそうしていると蹴人が何度か連続してくしゃみをした。