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快楽と拷問1

彰広は近くのパーキングに車を止め、歩いて透の部屋に向かっていた。 思ったよりも早く片付いた。早く透に会いたい。 彰広は透の部屋に行く時、カタギに見えるようにラフな普段着を着るようにしていた。 だが、今夜の彰広は着替えもせず、いつものスーツのままだった。会いたいという気持ちが急いているのだ。 「あら~! 透ちゃん先生のお友達のイケメンちゃんやないの! 今日もかっこよろしいな~」 「こんばんは」 途中、例の居酒屋の奥さんに声をかけられた。 ……今日もすげぇTシャツ着てるな。 彰広は人当たりの良い笑顔で挨拶を返した。 今の彰広はカタギには見えにくいスーツ姿だ。 まずいかな……と思ったが、相手は全く気にしていないようだった。 「今、向井さんとこへね。ちょっと行く途中なのよ~」 「はぁ。そうですか」 「ちょっと遅かったわねぇ。さっきまで透ちゃん先生、うちでご飯食べてたんやで」 じゃあ、透は部屋にいるな。 彰広は話を切り上げようとしたが…… 「黒田先生と一緒に……」 「は?」 「前田さんと黒田先生も一緒に食べててんけど、透ちゃん先生だけ先に帰ってね。黒ちゃん先生が学校の資料を渡し忘れた~って追いかけてんけど、ちゃんと渡せたのかしら」 黒田だと!? 透の同僚の忌々しい変態野郎だ。透を追いかけて出たと聞いて、嫌な予感がした。 話を切り上げ、急いで透の部屋へ向かう。 透は部屋には戻っておらず、電話をかけても出ない。 まさか同僚の教師がここまで逸脱した行動をするとは思っていなかった。 「くそっ!!」 彰広はすぐに別の相手に電話をかけた。

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