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愉悦1

黒田は透のアナルから、ゆっくりと指を引き抜いた。 そして、透の口から開口器を外した。 透の言葉が聞きたかった。 だが、器具を外されても痺れたようになって、唇を閉じることができないようだ。 「中山先生。随分淫乱な体をされてるんですね。あれだけ毛嫌いしていた相手にドライでイカされちゃうなんて……」 黒田はわざと侮辱するような言葉を選んだ。透の目に、また怯えと屈辱が宿る。 「……ち……が……」 「もっとして欲しいですか?」 透の顎を捕え、強引に視線を合わせる。透の瞳に、欲望に歪んだ黒田の顔が映っている。 「……や、もぅ……ゆ、るして……」 その言葉に、黒田の歪んだ心は狂喜した。 透は「異常者」「触るな」などという、黒田を拒絶する言葉でもなく、「助けて」と愛しい男に救いを求める言葉でもなく ───黒田に許しを乞うた。 涙で濡れたその目に黒田を映し、黒田にだけに救いを願った。 「お……願い、だから……も……許して……く、ろだ先生……」 ───ああ。歪んだ欲望が満たされるのを感じる。 「本当に……あなたは最高ですよ。中山先生……」 黒田は透に口づけた。 透は震えながら黒田の舌を受け入れている。 ───このまま、めちゃくちゃにしてしまいたい!! 黒田は欲望のままに、激しく透の唇を貪り続けた。    だが、暗い蜜月は終わりを告げる。 ドアを蹴破る音と共に、あの男が黒田から透を奪い返しに来たのだ。     

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