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第40話 わ

「なに、お前、泣いてんのか?」  する筈のない声に肩がびくんと震えた。誰の声だか目で確認したくなくて、その主の方を向けずにいる。 「・・・・・・」 「おい」  脅されている気がして、高宮は顔を向けた。くらっと眩暈がした。 「泣き顔もかわいいじゃねぇの」  脱色された短髪に、つり目。最寄のコンビニの袋を提げ、薄ら笑いを浮かべる。 「あ・・・・あぅ・・・・ああ・・・・」  身体が震える。目の前に立っている神津を見上げて。 「ははははははは・・・・・!」 「いや、やめてっ」  神津がコンビニ袋を落とし、ずかずかと高宮に寄ってくる。肩を強引に掴まれ、ベッドに押し倒された。 「いいじゃねぇかよ。もう貫通しちまったんだから」  布団を捲り上げられ、寝間着を左右に勢いよく開かれる。ボタンがからんからんと軽快な音を立て床に、ベッドに、机に跳んだ。 「いい肌だな」  素肌にそのまま寝間着を着ていたせいで、神津から肌が丸見えだった。  神津は舌なめずりをしてから、べろりと高宮の鳩尾を舐め上げる。 「はぁ・・・・あ・・・・」 「今日は1対1なんだ。楽しもうぜ」  ぞわぞわとした感覚に高宮の息が上った。神津はそれを見て、またにやりとしてから、両胸の突起を摘まみ、軽く押しつぶす。口に含んで、甘く噛みながら、唾液を塗りつけていく。 「あふっ・・・・・はぁ・・・・っ」  微かな快感に高宮の股間は段々芯を持ち始め、息が熱くなり、目が潤む。 「やめ・・・・・っおかしくな・・・・・・・あふぅっ」  胸の突起を下と左手で弄びながら、右手は寝間着のズボンと皮膚の間を潜っていく。 「おかしくなっちまえ」  芯を持ち始めてきたそれを神津の冷たい手が掴んで、軽く揉む。 「ぅん・・・・んん・・・・・・っく・・・・・」  普段の生活で自分の身体は感じやすいと思ったことは今までに一度だってないのに激しい官能に襲われる。  軽く揉んでいた手は筒状を作り、それを包むように擦る。 「硬くなってきたぞ」 「ん・・・・ふぅ・・・・言わない・・・・でぇ・・・はっ」  触られたら立つのは健全な男として当然のこと。けれど今はそれが恥ずかしいことのように感じてしかたなかった。  神津はスラックスを下ろし、性器を出す。高宮の痴態を見たせいか少し首をもたげているように見える。 「神津く・・・・・・っ」  高宮の寝間着のズボンを脱がせ、両脚の間に割って入り、高宮のそれと自身のそれを擦り合わせた。 「神津くん・・・・・っ」  まるで挿入しているかのように神津が腰を揺らした。 「感じやすいんだな」  まだ余裕のある神津は、はちきれそうな高宮のものを腰を動かしながら扱く。限界が近いのか、水音が激しくなっていく。先端から溢れ出す透明な液体も量が増えている。 「ぅん・・・・・ぅん・・・・・んんっ」  神津は楽しそうに高宮の乱れる様を見下ろしている。 「あ・・・・・おねがっ・・・・・・・イキ・・・・・・たい」  高宮の背中が弓なりにしなり、足をぴんと伸ばす。神津は高宮のそれから手を放し、神津自身を高宮の後孔に当てた。 「まだ、緩んでるだろ?」  先端から溢れ出す体液を後孔に塗りつけ、ぐっと減り込ませ、最奥まで貫いた。 「あああああああっうううううううううっ」  高宮の上を向いていたものが振るえ、白い液体が散った。少量だったが、神津は目を見開いて、言葉を一瞬失くした。けれどその直後の表情は満足そうだった。 「やばいな。クセになる」  高宮の腰を両手で掴んで、律動を始める。 「やめてぇっ・・・・・・!」 「ははははははっ!」   ぼろぼろと涙を零し、両腕で高宮は目元を拭った。神津に与えられる律動でシーツに皺が強く刻まれ、身体が揺れた。  高らかに笑う神津はそんな高宮にお構いなしだ。 「はぁ・・・・・はぅうっ・・・」  腸壁を圧迫される感覚に高宮は呻いた。そこに快感はなく、恐怖と苦痛が高宮を襲った。 「いやああああああああああ――」  

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