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第6話 僕と色2

  「いろ………、ゆっくりが……イイ………」 ガツガツと掘られるのはいまだに慣れない。慣れないからといって、色に我慢させるのも忍びないから長期戦に持ち込もうとするが、やはり色のテクニックには敵わないようで、色が満足する前に僕の方が参ってしまった。 「………あ、………や、………や」 浴室に入って十分も経たないうちに首を振って僕が泣きだせば、優しい色は動きを止めてくれた。コレでは、早漏で甲斐性なしである。おまけに体力がなくって、ほとんど色に体重を預けた状態は目も当てられない。 だが、への字になった眉を親指の腹で撫でながら色は心配そうに聞いてきた。 「きもち、よく………ない?」 僕は首を振ってソレに応じるが、中に入っている色のデカブツが身動ぎをするたびに擦れて、僕の口から干からびた喘ぎ声が漏れる。透明の液が尖端から流れ落ち、痙攣したように身体が小さく震えた。 「…………いろ、………や、………いろ………や………!」 抜いてとばかりに胸板を叩けば、色が困った顔をする。当然といえば当然だが、いまの僕にとっては辛抱ならないこと、この上ない。 「………あ"、………もう"、………や"、………!」 閃光した花火のように頭が華やかで、見開いた双眸(そうぼう)にはチカチカと火花が飛ぶ。声が枯れるまで泣けば、ぐずぐずの下半身に火を灯したように中が熱くなった。顔も涙でぐじゃぐじゃでみられたモノじゃないのに、色は綺麗だというのだ。 暫くじっとしていた色が動きだす。動きだすと当然僕はやぁらと泣きだした。泣きだせば色は止まって僕の機嫌を取りだす。ソレ以上前に進めず、その繰り返しがひたすら続くのだ。 とうとうシャワーを止め、泣き止まない僕から自身を引き抜く色は、僕を抱き抱えた儘湯船の中に入った。 僕が湯船に沈まないようにしながら、手早く後処理をする。といっても、色は突っ込んだだけだからそう手間も時間もかからないが。 ソレに、コンドームを使っているなら、尚更だ。どんなに性急だとしても、色は絶対にコレだけは譲らなかった。 その間、一向に泣き止もうとしない僕に色はこう尋ねる。 「………つ、きは………、まだ、………つらい………?」 逆にそう尋ねられると泣き止むのに、僕は大いに泣いてしまった。 「………ごめん、………つ、きは………」 なかないで。唇だけがそう動いて僕の唇と重なるのは色が不安なせいなんだろう。求めるように舌を突きだせば、色はゆっくりと僕を抱きしめたから。 色のこのキスは好き。手順もなければ駆け引きも必要ないから。タダ僕が欲しい儘、色を求めればイイのだ。 数分間のことが何時間のように感じ、僕は色から唇を離した。涙も止まって、身体の疼きもおさまれば少しは楽な気分になる。 深呼吸をひとつおき、色と対峙すれば色の不安も少しは和らいだようだった。 「………いろ、………ゴメン………、………違うんだ……」 頭が真っ白になるのが怖いんだというと、色は少し驚いた顔をした。色じゃない名前が僕の口からでるのが恐ろしいといっているようで、僕はすぐに口を手で押さえると視線を落とした。恥ずかしいというよりも、僕がソコまで色に染まっていることに気がついて悲しくなったからだ。 また泣きだしそうな顔をすれば、色は僕の手を退かしてキスをする。どこまで色は僕に優しいんだろうと、僕は甘えるように色にキスを返した。  

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