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第46話 トラウマ

  色は僕を抱き起こし、向かい合わせで僕を膝の上に導いた。 「つきは、めをあけて」 少しだけ和らいだ僕の心を撫でるように色は僕の髪を手ですいて、再びキスをする。 ゆっくりとだが、僕は色にいわれた通りに瞑っていた目を開いた。 「………いっ、ろ………」 掠れた声で色の名を呼び、色に抱きついた。バスローブの生地に涙が染み込む。 「ん、こわかったね……」 子供をあやすように色はゆっくりと喋る。僕がうんうんと頷くと、つづきはこんどにしようかといってくるから僕は首を振った。 「でも、つきは、こわいでしょう?」 色と繋がりたい僕は怖いのを我慢して、する、色とするの!と色にしがみつく。駄々を捏ねてまですることではないが、いま、色としなかったら後悔するのは僕だ。 色に抱かれて同じようなトラウマが生じるかもしれない。だけど、ココでしなかったらもう二度と色に触れられないかもしれない。怖いという認識はソコまで僕の奥底にあるのだ。 「色、して。お願い、して……」 色は困った顔をして、僕のバスローブを脱がす。そして、こわくなったらいってと僕の首に舌を這わせながらそういった。 僕は色の首にしがみついた儘色に返事をする。色の愛撫に身体をぴくぴくさせながら、僕のお尻を割って入ってくる色の長く細い指に心が凍りそうになっていた。 「つきは、ちからぬいて」 「無理っ……!」 「わかった」 「いや、色、して──」 蕾に触れていた指を外されて僕がそういうと、色はまた困った顔をしてその続きを再開させる。が、ぷつりと力を入れて僕の中に指を浸入させただけで僕は痛いと泣きだすのだ。 僕が泣きだせば、当然、色は指を抜いて続きをしようとしない。ソレを僕が、嫌だ、してと強張ればしぶしぶといった感じで色はその続きをしだす。その繰り返しばかりで、僕の中がようやく解かされた頃には色のバスローブは僕の鼻水と涙でぐちゃぐちゃだった。 「つきは、いれるけど……」 「わがってる……」 色に覆い被さるように腰を高く上げて、僕は色のデカブツの上に跨がる。亀頭を蕾にあてがえて、僕はゆっくりと腰を降ろした。 正位置の格好だとまた星玻のことを思いだすだろうということで、色の上に跨がった格好の儘浸入させることになったが、僕も色もこの体勢でもいろいろと問題を抱えていた。僕の中を解かすだけでもアレほどの体力を消費して、終始痛いと僕は泣き叫んだのだ。色のこのデカブツが僕の中に入るとなればなおさら、長い戦いになる。 もう痛いというレベルではないだろうとげんなりとした儘、ゆっくりと色を呑み込む。みちみちと押し開かれる皮が悲鳴をあげているようで、僕は一旦腰を止めた。  

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