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第23話

 身の危険は感じ取っていたのだろうか。いやそれよりも、洗わず箱にしまうと後が怖いぞ。そんなことを考えていると、兄ちゃんは「余裕だな」と嫌な笑い方をする。 「そんなつもりは……──っ」  言いかけたセリフをのみ込む。だって兄ちゃんが服を脱ぎ始めたから。いつも風呂で見てるのに、どうしてか今はドキドキが止まらない。シャツを脱いだときに盛り上がる腕の筋肉は超人のように、青い血管が浮き上がっている。  胸はむっくりと腹は割れまくり、引きしまった腰からジーンズと下着を取っ払ってしまうと、今度はぶら下がる巨大チンコに目がクギづけだ。デカい、デカすぎる。いつものフニャチンではない、ビンビンにおっ勃つデカチンコだ。  これはヤバい、逃げなくては。前言撤回、ぼくはまだ子供だおとなの授業は早すぎる。あんなバケモノをつっ込まれでもすれば、確実にぼくのおちりは割れてしまう。いやもう割れているけれど……ああ、笑えない。  兄ちゃんがぼくに背中を向けているうちに、こっそり音を立てずベッドから降りようとして──捕まってしまう。

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