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第3話
私は海が嫌いだった。
特に夏の海が大嫌いだった。
太陽の刺すような日差し、海に群がる人の熱と高揚感。
夏の海は、何もかもに疲れ果ててしまう。
「なぁ、海、行かね」
熱帯夜。
アイツからのラブコール。
「夏に海行かねーって、若者としてどうよ」
「夜なら、ちっとは涼しいし」
「肝だめしと思ってさぁ」
熱烈なラブコールに、仕方なし応えた。
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