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第7話

それから、再び友達のように会う機会が増えた。 相変わらず何か月も連絡がないこともあったが、会えば求められるし指輪はいつしか彼の指から消えてしまっていたからね。 優しく抱かれるのは嫌ではないし、気持ちがあるのだなって安心するのだけど、でも。 やはり、僕たちの関係は間違いであるべきで、そこに愛を求めたらいけないのではないか。 幸せでも、誰かにばれたら石を投げられて当然の行為である。 だから僕は、最初の無理やりベットに組み敷かれるような、あのケダモノみたいなセックスの方が好きだった。 やめてって懇願してもやめてくれなくて、ベットに両手を沈められて、彼の動きに翻弄されるだけの関係。 あれがいい。あれでいいんだ。

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