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6-S
「…隣いいか」
「え、あ、もちろん!」
俺の一言に、キョどる三島。
只今、午後0時26分
いつもオマエから挨拶してきてたくせに、そんな怖がんなよ。
最近、気付い事がある。
昼休み、三島はたまにふらっといなくなる。
いつもはゆかいな仲間たちと飯を食っているが、たまにその中にいない事があった。
昼休みのチャイムがなる。
スッと教室を出て行く三島。
気になった。
だから、その後をついて行った。
三島は、中庭の端にある、ハナミズキの下に腰を下ろした。
昼飯用のカバンからコッペパンを取り出し、口にくわえる。
そして、そのカバンから一冊の本を取り出し、しおりの挟んであったページを開く。
俺は、ゆっくりと、ハナミズキに近づいた。
温暖化が進んだとはいえ、10月も半ばになれば、木陰は冷んやりとしていた。
カサっとページをめくる音が耳を打つ。
細く長い指が目に入った。
あの時見た、三島の綺麗な手。
俺は三島の前に立つ。
誰かが来たことに気付いた三島は、コッペパンを飲み込んで、顔を上げた。そして、俺だと気付き、いつもの言葉を口にする。
「も、森保君?おはよう?」
なぁ、この回は特別拡大の回だよな。
だから、不良Aと気まぐれ猫のシーンを15分拡大でお願いします。
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