11 / 16

6-S

「…隣いいか」 「え、あ、もちろん!」 俺の一言に、キョどる三島。 只今、午後0時26分 いつもオマエから挨拶してきてたくせに、そんな怖がんなよ。 最近、気付い事がある。 昼休み、三島はたまにふらっといなくなる。 いつもはゆかいな仲間たちと飯を食っているが、たまにその中にいない事があった。 昼休みのチャイムがなる。 スッと教室を出て行く三島。 気になった。 だから、その後をついて行った。 三島は、中庭の端にある、ハナミズキの下に腰を下ろした。 昼飯用のカバンからコッペパンを取り出し、口にくわえる。 そして、そのカバンから一冊の本を取り出し、しおりの挟んであったページを開く。 俺は、ゆっくりと、ハナミズキに近づいた。 温暖化が進んだとはいえ、10月も半ばになれば、木陰は冷んやりとしていた。 カサっとページをめくる音が耳を打つ。 細く長い指が目に入った。 あの時見た、三島の綺麗な手。 俺は三島の前に立つ。 誰かが来たことに気付いた三島は、コッペパンを飲み込んで、顔を上げた。そして、俺だと気付き、いつもの言葉を口にする。 「も、森保君?おはよう?」 なぁ、この回は特別拡大の回だよな。 だから、不良Aと気まぐれ猫のシーンを15分拡大でお願いします。

ともだちにシェアしよう!