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6-F
「…隣いいか」
「え、あ、もちろん!」
森保君の一言に、キョどる俺。
只今、午後0時26分
何故か森保君が、俺の隣に座ってる。
今日は天気がいい。
お昼は外にしよう。
読みかけの本も持っていこう。
なかなか難しい本だけど、今の俺にはちょうど良い。
昼休みのチャイムがなる。
さーて、中庭に行きますか。
中庭の端にある、ハナミズキ。
2年になって見つけた、お気に入りの場所。
ランチバックからコッペパンを取り出し、口にくわえつつ。
読みかけの本も取り出し、しおりを挟んであったページはどこだっけ。
温暖化が進んだとはいえ、10月も半ばになれば、木陰は冷んやりとしていた。
何とか1ページを読み切って、次のページをめくる。
最近、よく頭に浮かぶ。
んーん、いつも頭に浮かんでた。
あの時見た、綺麗な字で書かれた『森保佐久間』。
開いたページが少し暗くなる。
誰かの足が目に入った。
コッペパンを飲み込んで、顔を上げ、…る。
え、スピンオフじゃないのか。
え、俺は生徒Cじゃないのか。
え、俺は生徒Bでいいのか。
俺の心臓はバクバク。
それなら、それなら言わせて。
生徒Bに与えられた台詞を。
「も、森保君?…おはよう」
す、スミマセン!!久しぶりの台詞に緊張しました。
でも、このままこのシーン続けさせて下さい。お願いします!
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