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第35話
1月も末、いよいよチャリティーコンサートだ。前日に、ケンも家に来た。
「ハイ!凛!元気だった?」
「うん、元気。必死に練習したよ。英語の歌、難しいよ。」
もう、恋人のようなハグやキスはしない。親友に戻るんだ。
下見を兼ねてモールへ買い物。もうステージが組んである。
「私、明日は早目に来た方が良さそうね。他のグループも居るし。」
「僕はあの辺で撮影するよ。多分人で埋まるでしょ?」
意外と遠目だな。緊張しなくて良さそう。
「皆んなで早目に来た方が良いな。調律もあるし。」
そうか。出演は昼過ぎだけど午前中には来ないとな。
「今日の夕飯、何にしようかな。」
「僕、カレーが良い!カレー食べたい。イタリアじゃ日本風のカレー食べれないから。」
お前、今東京に住んでるじゃん。
「イタリア人が、カレーってウケるっ!」
華が笑う。ケンも笑ってる。あのミュージックビデオ以来、仲良くなったらしい。何か将来ケンの所で修行積みたいとか言ってたな。あの複雑な関係バレなきゃ良いけど。
「う~ん、美味かった!やっぱカレー美味いね!」
満足して貰って良かった。
「今日、お前ソファーで寝ろ。布団はあるから。」
「うん、分かった。ありがとう。」
ちょっと可哀想だけど、ソファーで我慢して貰うしかない。
「ほれ、こうやればベッドになる。」
あれ?ベッドになんの?知らなかった。まだ早いから椅子に戻す。
順番に風呂に入り、最後の俺はちょっとのぼせる位長湯してしまった。
長い髪をアップにして、ソファーでマッタリ。
「ちょっと、何て格好してんのよ!友人とはいえ、客がいるのに。」
華から怒られた。
「ちょっとのぼせたんだよ。冷めるまで良いじゃん。男同士だし。」
蓮もケンもなんか呆れてる。
「パンイチ駄目なん?」
「駄目です!」
「全く。自覚しろよ。ケンだって片想いに戻って我慢してんのに。」
ベッドの中で説教されてる。
「分かったよぉ、もう良いだろ?」
グイグイと蓮の腕の中、所定の位置に潜る。
「はぁ、何か心配で出張とか、行けねーわ。」
頭をガシガシ撫でられる。ん~俺の方が倍くらい歳上なんだけど。
「・・・ちょっとトイレ行ってくる。」
「どした?腹でも痛いの?」
パンイチとか、擦り寄られたら勃っちゃった。と笑いながらトイレへ。
(おおっ!成長したか?明日イベントあるもんな。一人で処理するなんてエライ!)
ケンもグッスリ眠れたらしい。
「また遊びに来ても泊まれるなっ。」
まぁ、そうだね。なんか不安だけど。
ステージの準備もあり、早目に現場入り。告知もしてあったから、ステージ前はすでに場所取りしてある。服やヘアメイクも華が担当。邪魔にならない程度に髪を結う。
「パパは、髪おろしてる方が似合う。」
パタパタと粉をはたきながら言う。
「夏はアップが良いなぁ。」
一度、髪を短くし過ぎて爆発しまくり、それ以来伸ばしてロン毛だ。癖毛は辛い。蓮も調律を終え、オールバックに黒シャツ。パートナーながら、カッコイイと思う。可愛さと凛々しさを混ざってる顔だ。はぁ~、女顔の自分が恨めしい。健太とも軽く練習して、出番を待つ。いや、結構辛いな。2人とも、俺よりデカイし、イケメンだ。これで3人で出なきゃいけない。辛い。
順番が来た。うわー緊張する。歌い出しは俺。声が上ずらなきゃイケるだろう。よし、頑張ろう!出来るだけ、客見ないようにして。
蓮とのヴァイオリンも上手くいき、アンコールまで歌った。
「なんか、楽しかった!」
興奮して、幕裏で感動してた。
「次はダンスとかどう?楽しいよ。」
そうか、華も蓮もダンス出来るんだったな。運動にもなるし、やってみようかな。
「素晴らしかったよ!心配してたけど、一曲目から、お客さんもノリノリだったよ!」
ケンも興奮しながら話して来た。
「外国人の客なんて、デスパシードの時、踊ってたな。」
歌いながら、見てたのか。余裕だな。まだステージから、キャーキャーと俺達に声が上がってる。有難い事です。
打ち上げに、焼肉屋に行った。焼肉屋なんてイタリアにあるのかな?かなり喜んで喰ってる。
「ステージの動画、編集終わったらYouTube上げる前に、俺に送れよ?」
「うん、了解。凛のパートが多かったし、デスパシードなんてめっちゃセクシーだったよ!」
いや、娘居るからセクシーとかやめて。
「うん、私もそう思った!衣装もヒップラインが出てたから、色っぽかった、ね、健太?」
「えぇ、凄く楽しめました。自信がついて来たら、魅力も増すんですね!」
そうかな?そうなのかも知れないな。最近は元の生活にかなり戻って来たし。1人でも外出出来る。
ケンを空港まで送る。一泊二日の慌しい再会。搭乗口で、ハグしてきた。
「僕、まだ諦めてないからね。愛してる。」
耳元で囁いた。やっぱりそうか。はぁ。
「今、何て言った?」
蓮が鋭く突っ込む。
「何でもないよ。元気でね!また、メールするからっ!」
手を振って別れた。
「何て言ったの?スゲ~嫌な予感しかしないんだけど。」
運転中だ。あんまり考え事したくない。
「・・・諦めてないからねってさ。愛してるって。」
「マジかよ・・・。しぶといなぁ。やっぱカミーノ2人きりにしたのまずかったな。」
後悔先に立たずだ。今更、遅い。
「また遊びに来るとかも昨夜言ってたよ。どうすんの?」
「どうするも何も。来るなとも言えないしなぁ。」
蓮も考えあぐねている。その時になったら、考えよう。今悩んでも仕方ない。
今夜は、華がまたサークルの友人宅へお泊り。外泊増えたな。ちょっと注意しなきゃ。
久しぶりに蓮とゆっくり入浴。
「お疲れ様でした。」
「だから、痛いってばっ!」
一緒に入ると、足の裏のマッサージが付いて来る。
「疲れてるから痛いんだよ。俺、平気だもん。」
蓮がツボ押し用の棒でグイグイ押すけど、全く痛くない。
「クッソゥッ!こんなに押してるのに何で平気なんだよっ!」
さぁ?俺も棒でグイグイ押す。
「ま、待て、マジ痛いっ!イタッ!痛い!」
ひ~面白い。華も居ないし、ゲラゲラ笑いながらツボ押し。
「笑い過ぎだっ!痛いって、止めろぅ!」
蓮が反撃に出た。両足首を引っ張った。
「ウワッ!何すんだ!」
俺の脚の間に入り込み、何か持ってる。む。やな予感。
「これでも、くらえっ!」
「ああっ!な、何!」
グイッと蕾に何か挿入した。お湯の中で身体は解れてる。スルッと入ってきた。
「凛が大好きなモノ。」
「んんっ、これヤダッ!」
すぐ分かった。あの小さいヤツ。グリグリと動かす。身体は覚えていて、すぐに快感を伝えてくる。女の子みたいに両脚を閉じて、蓮の手を拒む。だけど脚を閉じたら双丘も絞まる訳で返って、気持ち良くなってしまった。
「ま、まだ身体と髪洗ってないのに!」
「入れたまま、やれば良いじゃん。」
抜こうとしたら、手を払われた。
「ダーメ。入れたまま、いつも通りにして。」
変態度、増してないか?昨夜折角、成長したなぁと褒めたのに。はぁ。
何とか洗い終え、風呂から上がる。
「もう、抜いてよ。これ使わないって言ってたじゃん。」
「気が変わった。寝るまで入れてて。」
はぁ?何でだよ。
時計を見ると10時か。息を整えながら何事も無いように振る舞う。
「フフッ、演技してても、腰揺れてる。」
う、五月蝿い。モジモジとどうしても動かしてしまう。
ええぃ、クソッ。床にペタンコ座りして、腰を前後に揺らす。我慢してたって、見て笑われるなら我慢するのがアホらしくなった。ワザと見せつけるように、腰を後ろに突き出して揺らす。片手は上着に潜らせ、胸を弄る。
「へぇ、やる気になったんだ。」
「ただし、俺に触るな。見てるだけだ。」
へ?と驚いてる。当たり前だ。毎度毎度、蓮の思い通りにやらせてたまるか。
「んっ、あぁっ、ふうっ!」
エネマグラの刺激に集中する。服汚したく無いから、昂ぶった俺自身をズボンから出す。蓮は見てるだけ。片手で床につき腰を揺らしながら、前を扱く。タラタラと先走りの汁が垂れ伝わり、扱く度にニュルニュルと音がする。
「あんっ、良いっ!ハァッ!」
蓮の顔を見つめながら、快感に浸る。腰を強く床に押し付ける。
「ウワッ!んんっ、クゥッ!」
2度目で慣れてるせいか、早くイきそうだ。
「気持ち良いの?凛。」
「うんっ、凄く良いっ!」
眼と眼が合う。そう、今日はお互いに触れないSEXだ。蓮も自分の熱くなったモノを引っ張り出して扱き始めた。
眼を見つめたまま、両手を床に付け、腰を振る。
「んあっ!れ、蓮っ、良いっ!」
「り、凛っ、入れたいっ!」
「だ、駄目っ!今日は入れないっ!」
あまりの快感に顎が上がる。
「眼が潤んでるよ?欲しくないの?」
「んんっ、ほ、欲しいけど今日は駄目っ!」
手を蕾に這わせ、直接エネマグラを動かす。
「ゔゔっ、んんっ、ヒィィッ!」
「凛、エロ過ぎ。浮気するなよ?」
ふふっ、と笑みで返す。ケンが気になるんだな。
グリッと入ってるモノで中を抉ると、前から白濁した液が勢いよくでた。蓮の顔が近づく。キスしたいらしい。だけど駄目。今日は触れないルールだ。舌を突き出して少しだけ絡めるだけ。唇も合わせない。
俺は射精だけじゃ終わらない。ナカイキするまで、腰を揺らす。蓮と見つめ合いながら。蓮が正面に座り、眼を合わせたまま、自分のモノを上下に擦ってる。眼を閉じそうになるのを堪え、薄っすらと開いた眼で、蓮とシンクロする。
前からの体液が伝い、蕾からもクチュクチュといやらしい音がする。
「ゔゔっ、クゥッ!く、来るっ!」
ビクビクッと痙攣する。ナカイキだ。まだ足りない。更に激しく入ってる黒いモノを動かす。
「ううんっ!ひぃっ!ああっ!」
動かすだけで、続け様にナカイキしてしまう。
「触らないから、入ってるトコ見せて。」
向きを変えて、蓮に双丘を向ける。指でグリグリ動かしてる所、見られてる。
「良く見えるように脚を開いて?」
もう、恥ずかしい所が灯りで照らされる。
「もう、濡れて音がするよ。指退けて?」
指を蕾から離す。挿さってるエネマグラが、ヒクヒクと内壁の痙攣に合わせて動く。双丘もピクピク、痙攣してる。気が付かなかったが、蓮が双丘に顔を近づけ、舌で黒いモノの周辺を舐めてきた。
「ああんっ!だ、駄目っ!」
上半身をソファーに乗せ、両手で双丘を鷲掴みして開いてる。
「縁が紅くなってる。舐めるだけでイケそうだね。」
「う、うん、イク。イクからぁっ!」
なぞられるだけで、連続イキだ。ビクッビクッと跳ねる度に前から透明な液体がプシュッと吹く。何度か繰り返してる内に意識が薄れてきた。ズルズルと身体がソファーから落ちて、床に倒れる。
「凛、俺も出すっ!」
ピッチを上げ、扱く。グッタリしてる俺の双丘に目掛けて、白い液体を放った。
「自分で出せる?」
「・・・・」
何とか腹に力を入れて、その、大きい方をするみたいに力む。ニュルッと黒いモノが、抜けかかる。
「フゥッ、んんっ。」
股を開き、自分から抜けて行くモノを見る。我ながらかなりイヤラシイ姿だな。
「んっ、もう少しぃっ。」
身体を丸め、力む。チュルッと音を立てて、床に落ちた。
挿入無しのSEXなのに、えらく疲れた。週1回の約束もどっかに飛んでる。汚れないようにしたけど、俺は潮吹くし、蓮はぶっ掛けてきたし結局着替える。汚れた服で濡れた床も拭く。
「何か今日のは、生でアダルトビデオ観た感じ。凛があんなに淫らなんて思わなかったよ。」
あ、そうですか。それは良かったです。俺的には結局、流された気しかしない。
「疲れた。もう寝るから、運んで。」
「はい、はい。姫の言う通りに。」
パシッと頭を叩く。姫って言うな。
翌朝、かなり早い時間に華が帰宅。物音で目が覚めた。蓮がドア開いたままにしてる。
怠い身体を起こして、目を擦りながら
「お帰り。えらく早い時間に戻ったね。」
「データ取りに来たの。」
蓮も起きて来て
「おう、おは・・・・」
正面から蹴りを入れられてる。うわぁー痛そう~。
「リビングで、SEX禁止!」
うわー、ストレートに言われた。なんでバレた?掃除したのに。
「臭いんじゃ!」
ゲシゲシッと蓮に蹴りを入れてる。
次からはファブリーズ、いるね。うん。
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