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第41話

 ニュースで沖縄の海開きの様子が流れた。  「海水浴かぁ、昔は近場でも泳げたんだけど、もう今は無理だなぁ。」  「海水浴?行きたいの?」  「うん、華が小さい頃以来行ってないし、小さな子が居ると大人は遊べないからね。プカプカ波に揺られたいなぁ。」  「行くか、沖縄。」  俺の為に!と思ったら、仕事ついでだった。良いけどさ。  「1週間滞在ね。2日か3日は、仕事だから1人で、大丈夫?」  「了解。大丈夫。」  「うぉ!沖縄っ!暑いね。」  「そだね、もう泳げるな。」  ホテルにチェックインして、プライベートビーチを散策。夕方だから泳がないけど気持ちいい。知り合いもいないし、人影も少ない。蓮と手を繋いで散歩。  『カミングアウトしてるんだから堂々とすれば?』  華の言葉でなんかもう良いかな?と思い始めた。蓮も手を繋ぐ事を自然に受け入れてくれたし。幸福感に包まれながら、夕陽を眺める。  翌日、いよいよ海水浴!朝からウキウキしてる。  「テンション高いな。そんなに慌て無くても、海目の前なんだけど。」  笑いながら朝食。  「だって、海入りたい!」  「あ、上衣着たまま入ってね。火傷するから。」  確かに日射しが強い。地元の人は、水着だけじゃ泳がないらしい。  「日焼け止めじゃ無理かぁ」  顔には塗ってね、と言われてあぁ、そうか。と気がつく。  昼過ぎから、ビーチに出た。結構客が居るけど気にせず手を繋いでパラソルの下へ。  「浮き輪貸して?プカプカ浮いてくる。」  「泳がないの?」  「泳ぐけど、マッタリしたい。」  そんなに深くない場所で、マッタリ波に揺られながら、楽しむ。蓮はシュノーケリングをして海中を楽しんでる。面白そうだから、俺もやってみる。  (おおっ!綺麗!熱帯魚いる!)  海中で、必死に指指して蓮に伝える。  海面に顔を上げ、  「落ち着け。分かってるから。」  「凄いんだもん。水中カメラ持ってくれば良かった!」  沖縄の海を満喫して1日が終わった。明日は蓮は仕事。俺は街にでも行くか。  「いやぁ、お姉さん!安いよ、見てって!」  土産屋の兄ちゃんから声掛けられた。髪はアップだし、ゆったりしたパーカー着てるけどこんなデカイ女中々居ないだろ?  「男だけど、安くしてくれます?」  いちいち、怒ってたらキリが無い。  「ほんと?男の子だったの!ごめんねぇ~、良いよ!お詫びに安くするから、見てって!」  あれ、嫌味だったのに優しいな。面白Tシャツか。海人って定番だよね。面白い物を何点か買ったら1枚タダにしてくれた。  「ありがとう、お兄さん。」  「いやいや、こっちこそ間違えて失礼だったね。あ、俺んとこ隣、夜は居酒屋やってるからそっちにもおいでよ。サービスするよ!」  楽しげな人だ。今日は、蓮は遅くなるって言ってたから来ようかな?  「何時に開店?」  「5時だけど、7時くらいに来ると楽しいよ。」  夜はここに決めた。まだ時間があるので街ブラする。観光地だけあって人は多いがナンパされないから、大阪より街ブラが楽。方言が強くてあまり分からない売り子のオバァちゃんと話したり、海で見かけたカラフルな魚が並ぶ市場を見たり観光を楽しむ。  「お邪魔しま~す。」  1人で居酒屋って初めてだ。少しドキドキする。  「おお!来てくれた!ほら、言っただろ。ベッピンなお兄ちゃんがいるって!1人?ここの人らと一緒になったら良いよ。」  初対面の人と一緒か、緊張する。  「いやぁ本当、綺麗だわ。俺も兄ちゃんみたいだったら、モテモテだったろうに!」  ゲラゲラと皆が笑う。いや、モテますが、男性からです。とは流石に言えなかった。  料理が大皿ばかりだから、合流して正解だった。泡盛や古酒も、呑んでスゲ~楽しい。肩を組んで、唄ったり踊ったり。まさに沖縄って感じ。  携帯がなった。蓮からだ。  〔今どこ?まだ遅くなりそうなんだけど、なんかえらく賑やかだな?〕  「うん、居酒屋。すごく楽しい。皆んな、唄ったり踊ったりしてるよ!」  「お?恋人?聞こえます~?どえらい美人捕まえてたなぁ。羨ましいっ!」  酔っ払ってる隣人が携帯に話しかける。  「ホッペにチューするよ~早くお迎え来ないとぉ!」  大爆笑。  〔楽しんでんな、帰りはタクシーで帰れよ。〕  そう言って携帯が切れた。なんか低いテンションだったけど、ま、いいか。  もう、9時過ぎ。そろそろ帰るか。精算しようとしたら、  「にぃちゃん、千円でいいわ。割り勘計算面倒だし盛り上がったし!またきてね!」  一緒に呑んだお客さんに奢ってもらった。  いい気分でホテルに帰ったら、蓮が先に帰ってた。  「お疲れ~♪そしてお帰り~♪」  「ご機嫌だな。そんなに楽しかった?」  「うん、皆んな人懐こいし、女の人も多かったから安心出来た。」  「女の子、多かったの?」  「うん。10人位で呑んでて、男は3人だったな。両サイド挟まれたけどっ!」  ケタケタ笑う。  「ふ~ん、触られたりしなかった?」  「ん~?肩組んだり、まぁ軽いボディタッチはあったけど、気にしな~い。」  俺は気にしなかったけど蓮は、違った。  「ウワッ!な、何?」  「どこ、触られた?」  ベッドに倒されて、詰問される。  「酒の場だよ、おふざけ。変な意味ないよ。」  「変な意味かどうかは、凛に分からないだろ?」  「いちいち、気にしてたら何処にもいけないじゃん!蓮、気にし過ぎ!」  「なんだ?あの電話の男とかの方が楽しいのかよ!」  苛ついてる。  「落ち着いて、何もなかったよ。携帯番号も交換してないし、勿論、メアドも。その場限りの呑み会だよ。」  優しく蓮の頬に触れる。  「俺の1番はずっと蓮だよ。安心して?」  「凛、凛が心配なんだよ。本当は閉じ込めたい。誰にも会わせたくない。だけどそれじゃ彼奴らと同じになってしまう。」  「フフッ、俺も蓮が1人で呑み会行った時もそう思ってた。だって、女の子にモテモテだから。」  おんなじ事考えてた。可笑しくて、2人して笑った。  「お土産!お土産買ったんだ。欲しいのえらんで?」  昼間買った面白Tシャツを見せた。  「まぁ海人は、ともかく他の恥ずかしくて外には着れない。」  「え~、これ、カッコいいじゃん。」  「カッコいい?ニートって書いてあんじゃん。」  「これは?」  「自宅警備隊って、これもニートじゃんか。」  俺のセンスおかしいかな?  バサバサっとTシャツをベッドから落とし、俺の服を脱がす。バカンスに来たんだ。思いっきりイチャイチャしても良いだろ?俺も蓮の服を脱がす。離れる時間が惜しいみたいにキスをする。キスをしながら、一糸纏わない身体になる。  「日焼けしてないね。良かった。俺、凛の白い肌、大好きだから。」  指先、手の甲、腕と確認するように唇で触れる。  「なんか、お姫様みたい。」  クスクス笑う。  「ディズニーも負ける美しさだよ、凛。」  ゆっくり横に寝かされ、俺の身体を鑑賞してる。  「ライト、暗くして?」  「却下。凛の身体が見えなきゃ意味ない。」  今回も却下か。蓮に触れられるだけで、身体が熱を帯びる。  「酒のせいかな?乳首、紅い。」  そう言って口に含む。  「んっ、そ、そうかも。」  舌で転がされ、甘噛みして吸われる。  「ハァ、んんっ、良いっ。」  突起が硬く勃ち上がる。両方の胸を弄られ、腰が腹の奥が疼く。片手で、触れる場所を全てなぞられる。前の昂り以外。双丘も揉みしだかれる。チュパチュパと吸う音をわざとたてながら胸を愛撫する。  「れ、蓮っ、前も触って?」  蓮の熱い昂りに触れながらねだる。  「胸だけで、射精出来るかチャレンジ。」  マジか。  「んんっ、無理だよっ!」  「凛なら出来る。」  執念い愛撫が続き痛い位に強く吸い、摘みあげられる頃には前から、先走りが溢れる。脚の付け根まで垂れ、双丘を濡らす。  「んっ、痛いっ!」  強く摘まれ、痛みが走る。痛いけど、射精感が湧いてくる。ジンジンする胸をヌルっと舌で舐める。ゾクッと快感が走る。舌でチロチロと弾かれるともう腰が浮つく。  「あぁんっ、んんっ、で、出そうっ!」  軽く甘噛みされた瞬間、射精した。  「ほら、出来た。凛、全身性感帯だからね。」  横向きに寝かされ、双丘に指を這わす。自分の先走りで濡れている。  「ふふっ、女の子みたいに自分で濡れてる。可愛いね。」  濡れた蕾に指を入れる。  「お、女の子じゃないっ!」  「確かにこんなのついてないけど。」  萎えたモノに触れる。ヌチャッヌチャッと蕾を解す。  「この辺だよね。」  前立腺をコリコリと押す。  「くっ、そうっ、そこ!」  脚を開きたいけど、横向きだから開けない。狭い双丘に無理矢理指を入れる。片手で双丘を掴み、開いて指を増やす。  「うんっ、良いっ!蓮、気持ち良いっ。」  枕にしがみ付き、指の感覚を味わう。ピストンされ、卑猥な音が耳まで届く。枕に顔を埋め、快感に飲まれる。内壁は、次の快楽を期待して蠢く。両足を揃え、横向きのまま熱いペニスを挿入してくる。  「んくっ!ううっ、あ、圧迫感、凄い!」  「いつもと違うから、感覚変わって良いでしょ?」  腰をスライドさせながら、中を掻き回す。  「あぁっ!下腹、凄い良いっ!」  半勃ちの先から、また先走りが溢れてきた。  「おっと、タオルタオル。」  接合部にタオルを敷く。俺がイキ始めるとビショビショになるからだ。  「ねぇ、腰をこんな風に回した方が良い?それとも、大きくスパン広げて突き上げる方が好き?」  腰をグルッと中を抉りながら聞く。  「・・・りょ、両方、好き・・・」  なんとか答えて枕を抱き締め、快感に震える。  「欲張りだなっ、じゃ両方ね。」  パンパンッと突き上げる。横向きだからいつもと違う場所に当たり身体が跳ねる。  「ヴヴッ、ンクゥッ!ハァァッ!」  乳首を摘み、捏ねながら突く。  「アアッ!ヒィッ!」  強い快感で背中が反る。しっかり腰をホールドされてるから、逃げられない。ひたすら貫かれる。合わさった膝がブルブル震えだす。  「ほらっ、気持ちいい?前から漏れてるよっ!」  タラタラと先走りが止まらない。  「んんっ、い、良いっ!れ、蓮、気持ち良い?」  いつも、自分だけ何度もイって蓮は1、2回イク位だから少し不安になる。  「毎回かなり堪えてんのよ?気ぃ抜いたらすぐ出そうになってる。凛より先にイケないだろっ」  強く突き上げる。  「クゥッ!ううんっ!アアッ!」  目が潤む。蓮によって変えられた身体は、彼に何をされても感じてしまう。この体位だとキス出来ない。口の中も性感帯の俺は自分の指を咥え吸う。  「んんっ、ふぅんっ!」  身体を激しく突き動かされながら、指を咥え快感を増す。  「今日もスゲー絞まるわ。堪んないよ!」  双丘を少し持ち上げられ、深く突く。  「ヒィッ!ああぁんっ!深いっ!」  抜いては挿し、抜かれる快感と貫かれる快感に飜弄される。  「抜く度に、紅い中が見えるよ?充血してエロい。」  今度は挿入したまま、内壁を抉る様に腰を回す。そして指まで入れて来た。  「んあっ!ゆ、指っ!」  「もっと気持ち良くなって?」  狭い蕾が精一杯拡げられ、蓮の昂りと指を咥えこんでる。指は、前立腺をゴリゴリと捏ね、昂りは腹の中で暴れている。太腿がブルブル震えだす。前からはダラダラと白濁した汁が流れ出る。  「れ、蓮っ!突いてぇっ!腹の中を蓮の熱いペニスで突いてっ!ナカイキしたいっ!」  目をギュッと閉めて、蓮の突き上げを待つ。  「じゃ、いくよ。」  指を抜いて、熱い昂りで激しく突き上げられる。  「うあっ!んんっ!クゥッ!」  膝を腹にあたる位曲げ、突き上げに揺さぶられる。  「アアッ!良いっ!ヒッ、ヒィッ!」  ズンッズンッと腹に響く。酒も吞んで膀胱もパンパンだ。漏らしそうな強い尿意も湧いて来た。せり上がってくるオーガズムとシンクロして、快感なのか排尿感なのかわからない。  「れ、蓮っ!タオル増やしてぇっ、漏らしちゃうッ!」  慌ててバスローブを腰の下に敷く。  「いいよ、大丈夫。出しちゃいな。」  「んんっ、来るっ!ヒィッ!ああっんっ!」  膝を抱え、仰け反りオーガズムと共に漏らす。身体の癖になってきたみたいだ。達すると潮を吹くか漏らしてしまう。  まだ前からタラタラと漏らしながら、貫かれる。内壁が痙攣してナカイキが始まる。奥に届く度に、ピュッと吹き上げ、強い痙攣が走る。漏らしながら息子を扱かれる。  「ま、まだ出てるっ。」  もうグチャグチャだ。ナカイキしながらオシッコが出てるペニスを扱かれ、双丘には熱い昂りを突き立てられてる。  「うぁっあっ!んくぅっ!ヒィッ!」  何度もイってるけど、やめて欲しくない。頭が飛ぶまで突いて欲しい。涎を垂らしながら  「・・ぬ、抜かないでぇ・・」  「んっ、まだ抜かない!俺がイクまで頑張ってっ!」  グイッと挿したまま、仰向けに返された。  「ヒィッッ!ぐあっ!アアッ!」  内壁が捩れる。枕を離し、シーツを握り締める。涙が流れる。両足を肩に掛け、全体重をペニスに乗せて俺を突き刺す。  「くぁぁっ!あゔっ!んんぅ!」  痙攣が続く。苦しいけど気持ちいい。  「うんんっ、絞まるっ!中、痙攣が止まらないっ、もうヤバイっ!」  ガツンッガツンッと骨と骨がぶつかってる様な猛烈な突き上げに、もう飛びそうだ。  「・・あぁん、も・・も、う飛んじゃう・・」  「クソッ!もう俺も無理っ!出すよっ!」  「・・・ヒッ・・な、中で出してぇ・・」  朦朧とした中でも、ねだる。腰を双丘に押し付け、ビクビクっと蓮の腰が震え、俺の中に白い体液を放った。  ズルっと蕾から、引き抜かれてゾクッと快感が背筋を走る。脚はまたガクガク震え、身体全体でナカイキが続いてる事がわかる。目は虚ろでトロンとして続く快楽に酔う。  「ん、んんっ、ハァッ、くうんっ!」  「まだイってる?」  カクンッと頷く。ビクッビクッと肩も揺れる。前からもピュッルッと透明な汁も止まらない。  「凄いな、ナカイキって。」  優しく頭を撫でる。  「んあっ、ま、まだ触らないでっ!」  ビクンッと身体が跳ねる。またイってしまった。  「ハァッ、ハァッ、まだイってるからっ、ごめんねっ。」  何とか収めようと自分で身体を抱き、痙攣を止めようとする。  「無理するな。自然任せろ。」  蓮は、俺が落ち着く暫くの間、静かに寄り添ってくれた。  「こりゃ、受け身は辛いな。ごめんね。今まで。」  「・・・いいよ、俺だって蓮が欲しいんだから。謝らないで。」  毎回、身体を綺麗に拭いてくれる。だから、終わった後もそのまま眠れる。愛情があってこそだと思う。  「よし、終わり。ベッドも無事だし、寝るか。」  「うん、有難う。眠たい。」  蓮の腕の中に入り、安らかな眠りに就いた。  翌朝、先に目を覚ました蓮が雑誌を見てる。あれ?ファッション誌だ。珍しい。  「何見てんの?」  「俺、この写真見てないぞ。」  「ん?どれ?・・・あぁ、それか。別に露出高くないから良いんじゃない?」  「絶対、カメラマン、凛の胸好きだな。ぜってぇ、乳首でてるもん。」  そういやそうだな。  あれ?狙われてるの?

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