62 / 109

第62話

   なんか色々あり過ぎて、時間が過ぎるのが早い。蓮が死にかけて、俺が灰になって、記憶が無くて、思い出したらもう1年近く経ってる。老けなくて、良かったかも知れない。  「流石に今年はトラブルないよね。」  「そうあって欲しいな。」  記憶が戻った後は、もう外聞なぞどうでも良くなった。外出しても手を繋ぐし、キスしたくなったら、ちょっと隠れて外でもする。騒つく時もあるけど、気にしない。  が、玩具も頑張って一緒に見にいったりしてる。相変わらず、蓮の俺に対する性衝動は強くて、飽きられてないなぁとか思うようになった。  「ね、今年、キャンプ行きたい!」  「ん?キャンプか。そうだな。インドアだもんな。阿蘇方面なら、沢山あるだろ?行きたい所、探しといて?」  「わーい♪キャンプ行けるっ!」  復活したから年齢はどうなるんだろう。凛はすっかり若返ったというより、なんだろうか、感覚や言動が10代だ。なんか犯罪者的な感覚がある。うん。  「そんなにキャンプ行きたかった?」  「そだねー、華が女の子だし、離婚しちゃったから、行けなかったね。蓮と2人きりだけど楽しみだよ。」  そうか。それなら良かった。  「温泉が近くて、川もあって、釣り堀もあるよ!ココ、ココが良い!」  「どれ。あぁ、良いね。予約いれて?車デカイからテントは要らないだろ。BBQ位だろ、準備。」  「温泉あるから、道具もね!」  家族風呂ないかな。今の凛、他の奴に見せたくない。  「大浴場~楽しみ~♪」  あ、そうなんだ。大浴場が良いのな。はぁ。  キャンプ前日。買い出しに2人で出掛けてる。前だったら、絶対外じゃしなかった腕組みや、恋人繋ぎ?を凛からしてくる。うん、嬉しい、嬉しいんだけど、あまりのギャップに戸惑ってしまう。  お肉沢山!俺もトレーダーを頑張って、少し収入を増やしたから、良い肉かって良いよね。・・・野菜、そんなに要らない。 買い物も楽しい。何だろう。歳は50を超えたのに新しい体には新しい感覚がある。全てが楽しくて、たまらない。  (おっと。コレ忘れる所だった。大事、大事。)  蓮が何か荷物に入れてる。忘れ物?一泊2日だから、そんなに荷物いる?  運転は、蓮に任せた。ドライブも久々だ。楽しみ。  「コレ、コレ付けてくれたら、俺超嬉しいんだけど。」  「・・・・キャンプにコレ普通使わない。てか、持っていかない。」  「うん、着いたら、抜いて良いから。」  そういう問題じゃない。蓮の発情に時間は関係ない。今、朝6時。  「だから、蓮が運転するって言ったのか。」  「正解。コレ付けたまま、運転はヤバイだろ。」  「いや、付けたまま、キャンプに行く自体おかしい。」  「久々だから、楽しいと思うけどなぁ。最新バージョンだし。」  「最新とかが問題じゃないってば。もー。」  もう、わかる人には分かるだろう。アレだ。リモコンのアレ。  「こんなん付けてたら、風景楽しめないじゃん!」  「帰りに楽しめば良い。帰りに搾りたてミルクのソフトクリームにも寄るぞ?」  ううっ、それは食べたい。二択?二択なの?  「いや、一択だな。選択肢は無い。」  「このエロオヤジ!大浴場は、行ける?」  「うん、良いよ。エロオーラ出しながらになるだろうけど。」  「ウワァ~ン。ここに変質者が居ます~!」  「ほれ、後ろ向いて。」  拒否権ないのぉ~?ウワァン。指で後孔を解され、アレ、エネマグラ(最新版)を挿入。  (いつか、蓮にもぶち込んでやろうかな!)  「うぅ、歩くの辛い。」  「そんな腰突き出して、何かしてます風に歩いちゃマズイと思う。」  「蓮に挿れられてる側の気持ちなんて、分かんない癖に!」  「いや?わかるよ。気持ちいいでしょ?勃ってる。」  そこじゃない!勃つような仕様になってるだろ!コレ!  何とか、駐車場まで普通に歩いて見せた。けど、荷物持ってるし、中はグィングィン動いてるし、力が抜ける。車に乗る前に、しゃがみ込んでしまった。ズボンでグイッと玩具も奥へ入る。  「ンンッ!れ、蓮ダメ、コレ、ダメッ!」  身体が、ブルブル震えてる。気持ち良過ぎる。  俺が持ってた荷物を車に乗せる。  「じゃ、1回イッとく?」  「は?はい?何でっ!あぁっ!」  リモコンで操作して、動きを変えた。当たる、当たってる。ムリ。動けない。車に寄りかかり、ビクビクッと痙攣する。車に乗る前から達してしまった。ドアを開けて、抱き抱えた俺をシートに座らす。  「ンアッ!あぁっ、イ、イイッ!」  シートに座り、玩具が中をえぐる。  「やっぱり、凛には、この玩具が合うね。直ぐにイっちゃう。」  もう、蓮の言葉に反応出来ない。シートに腰を押し付け、くねらす。  「ワォ、凛ちゃんエロい。そんなに良い?」  「ハァッ、う、うん!イイッ!」  ヘッドレストを握って、顔を上げ背中を反らし、太腿をヒクつかせる。蓮が顎をもって、キスをした。舌を絡めて口内を楽しんでる。俺も舌を差し出して蓮の口内で暴れる。片手は自分の股間握りしめて。存分にキスを味わうと  「さて、出発しますか。凛ちゃん。」  「・・ンンッ、ちゃんっていうなっ!んっあぁっ!」  「発言の内容により、スイッチングします。」  グイッと顔を寄せて囁かれた。  「漏らしても良いよ。着替え沢山あるから。」  ンンッ、変態!  「ハァッ、ハァッ、ん、あぁっ!」  ドライブ中、イキっぱなし。痙攣が止まらない。足がガクガク震え続ける。前を痛い位握らないと漏らしてしまう。  「ハァッ、ハア、あぁ、も、もう、ぬ、抜いてぇっ!」  車をパーキングへ止めた。抜いてくれる?  違った。後部座席から、バスタオル数枚取ってきた。俺の足元と尻の下に敷いた。  「そんなにずっと握りしめてたら、痛めちゃうよ。ほら、大丈夫だから。漏らしても。」  「バカッ、抜いてよっ!もう30分、イキっぱなしで辛いよ!」  「後1時間はかかるよ?抜いたら暇じゃん。」  そういう問題じゃないのに!漏らしたくもないよ!  「うーん。じゃぁ、あと少しだけね。」  リモコンで操作して、車を出した。  「アアッ!ヒィッ!ンアッ、あぁっ!つ、強いっ!」  「うん、強くした。凛が最高潮に早くイク為に。」  あぁ、もう無理。気持ち良過ぎて、頭が痺れる。押さえてた指の間から、熱い液体がジワッと溢れて、ズボンを濡らす。シミは大きくなって、脚を伝う。  「ヒッ、イ、イクッ!イクッ、イってるっ!」 両手で押さえても止まらない。両手が濡れる。  「気持ち良い?凛。」  「イイ、イイからイってるじゃんか!」  ビクつきながら、悪態をついた。  「返事が悪い子だな。」  カチカチ。容赦ない。  「ヒィッ!ウァッ!クゥッ、ヴヴッ!」  もう、押さえるのをやめた。溢れるだけ出せば良い。勢いよく、放出したらもうどうでも良くなってきた。  「アァンッ、ね、ねぇ、玩具だけ?玩具だけで蓮、満足出来る?」  玩具もいい、漏らす位に。たけど熱い楔が欲しい。  誰も止めない寂れたパーキングに車を止めて助手席の俺にのしかかる。  「それは、俺が欲しいって事?」  「ンンッ、アアッ!ど、どうだろうね!」  蓮の股間は立派なテント張ってる。唇を唇で塞ぐ。俺は自分で、濡れたズボンと下着を脱ぐ。双丘を蓮に向けて  「アァンッ!こ、これより熱くて奥まで来るのが良いっ!」  「素直な子は大好きだ。」  玩具を乱暴に引き抜くと腰を掴み、いきり勃つ熱い楔を突き立ててきた。運転席と助手席でヤッてる。前からは丸見えだ。  あぁ、でもそんな事どうでも良い。  「うんっ!アァンッ!アアッ!アッ、アアッ!イ、イイッ!」  窓ガラスに手を当てて、狭い空間で腰を激しく打ち付ける。  「アアッ!れ、蓮、良いよぉっ!ンアアッ!」  玩具で充分に解れて、ナカイキも続いてる中、突き上げられたら、もう理性なんて無くなる。  「凛の中、トロトロだっ!たまんねーよ!」  蓮の動きで車も揺れてる。俺も揺さぶられ喜ぶ。  「ンアッ!イ、イクッ、ま、またイクッ!」  ガクガク、ビクビクッと連続する痙攣。白目剥いて、だらし無く涎を流しながら喘ぐ。  「お、俺も出る!中に、中に出すよっ!」  「・・中、中に出してっ!」  蓮が震え、腰を強く押し当て中に出した。  簡単に片付けて、着替えして、再出発。  「ね、眠い。」  「いいよ、着いたら起こす。」  「もしかして、コレも計算して、早朝出発したの?」  「・・・さぁ、どうだろう?」  予定に入れてたな。絶対に。1時間半で着くキャンプ場に朝6時に出るって、早すぎるだろ!ブツブツ考えてる間に寝てしまった。  「着いたよ、起きて?」  「うん?もう着いた?」  「うん、まだ10時だから、空いてていい場所取れた。BBQの準備だけして、釣り堀行く?」  「ん?あ、うん、行く!釣り堀行く!」  2人分のBBQだ。簡単にコンロ出して、簡易テントを張って終わり。川から少し離れてるけど、隣のテントとも距離があって、リラックス出来る。釣り堀はすぐ隣。  「何がいるのかな?ヤマメ?ニジマス?」  「お、いらっしゃい!両方、入ってるよ!釣れなくても1人1匹は持ち帰れるから、遊んでって!」  「へぇ、損はしないんだ。凄いね。」  「お客さん、今日は1組目だし、美人さんだからサービス!」  ザバザバッと隣の生簀から、魚を大量に釣り堀へ移す。  「うわっ。凄いね!」  「何?兄弟?仲良いね!」  いや、兄弟じゃないです。はい、カップルです。  指輪には気づかないみたいだ。まぁ指輪してても、それぞれが結婚してると思えば不思議じゃない。ただ俺のしてる指輪は女性のなんだけど。そこまで気がついたら、ゲイカップルって分かるだろうね。  普通、釣り堀ってなんか穏やかで、マッタリしてない?入れ食いであっという間にバケツ一杯。  「コレ、明日持って帰るのに傷まない?」  「明日帰るの?じゃ、全部まだ生きてるから、生簀で預かっとくかい?」  「あ、2匹?2匹下さい。食べるから。」  「はい、2匹ね。後は預かるから、帰りに声かけてね!」  「ニジマスとヤマメ♪食べ比べ出来る!」  「満喫してんなぁ。温泉どうする?食べる前に行く?酒持って来たから、飲む前がいいと思うけど?」  「うん、そうだね。誰かさんが頑張ってくれて汗かいたし、お風呂いきたいな。」  「なんだよ、煽ったのは凛だろ?」  「仕掛けたのは誰だよ。」  駄弁って、川に入ったり、カニ捕まえたり、釣り堀したりして、いい時間だ。歩いて行ける場所に大浴場がある。温泉豊富な阿蘇だ。何処に行っても温泉に入れる。  「思ってたより広いな。」  「よくゆう100人風呂みたいだね。いいね。気に入った。」  「だから、前を隠せ。凛。」  「は?直ぐに入るじゃん。細かい。」  休日だから結構客がいる。金髪ってだけでも目立つのに、外見が、一流モデル並み。全裸でウロウロすると注目される。されてるのに気が付かない。はぁ、鈍すぎる。  それに情事の後だ。色香が漂う。でも濁り湯で救われた。入ってしまえば身体は見えない。見えない筈なのに、浸からないで、浴槽の中をウロウロ。何してんだ。  丁度深さが凛のモノが見えるか見えないか位で返って腰のクビレと腰つきのエロさがアピールされてる。みんなチラ見してんぞ!鈍感!  「お、あった、あった。丁度いいトコ。」  「何してんだよ。皆んなから、チラ見されてんぞ!気が付かないの?」  「気にしない。見られるくらい。ほら、腰掛けられるいい場所、見つけた。ゆっくり入れる。」  気づいてたんかよ。はぁ。腰湯したかったらしい。そういや、凛は長湯だ。  「今日は、沢山遊べて楽しかったよ。連れてきてくれてありがとう。」  あんなに悪戯したのに、ありがとうって。嬉しすぎ。  「ごめんな?変な事して。余計に疲れただろ?」  「いつも変だから気にしてない。それに身体もそんなに怠くない。大丈夫!」  満面の笑み。ヤバイよ。今、大浴場で素っ裸。満面の笑みなんて振りまかれたら・・・ほらぁ、注目の的だ。本人が気にしないから、これ以上言っても無駄だな。てか、さりげなく、いつも変って言ったな。いつもって。  洗い場じゃ何時もの通り漢らしく、洗います。全く隠そうとしません。なんだろうな。ギャップが凄すぎる。黙って笑顔なんてしてたら、そこら辺の女なんて足元にも及ばない位の美貌なんだけど、風呂に関しては特に公衆浴場に至っては、オッサンと化す。下手したらシャンプーの流れで顔洗うぞ。マジで。化粧水はやめてないけど。  「いい風呂だったなぁ。明日も入って帰ろかな?」  「ほかのトコに入っても良いよ?帰り通りに沢山、温泉あったから。」  「ふーん。分からんかったな。他所でも良いか。」  さてさて。BBQですよ!釣った魚とお肉!だからそんなに野菜要らない。  「ウマッ!魚ウマッ!」  「そう?どれどれ。お、美味いな。」  2人っきりだけど楽しい。勿論、華や健太が居ればもっと楽しいだろう。でも、仕方ない。  「あ、花火。持ってくれは良かったなぁ。」  遊び道具持ってきてない。  「ふ、ふーん。」  花火セット。小さいけど充分。蓮、良く気がつくなぁ。チビチビ、酒を飲みながら花火を楽しむ。  「綺麗。綺麗だね。」  「凛には負ける。」  何を小っ恥ずかしい事を言ってんだ。酔っ払い。  「本気だぞ。凛より美しくて強い奴、この世に居ない。」  「わかったよ、ありがと。」  「あ、今適当にあしらったな。俺本気なのに。」  「わかってるよ、もう!」  酔っ払いの口を口で封じた。  「本当にわかってるよ。蓮。ありがとう。」  「凛、凛、愛してる。二度と離れないでくれ。死なないでくれ。気が狂いそうになる。」  「それは、お互い様。蓮も無理して死にかけたんだから。大丈夫、俺も愛してる。」  蓮の膝に座り身体を預ける。  穏やかな時間がすぎる。川風も吹いて気持ちいい。軽いキスをやり取りして、イチャイチャする。うん。幸せだ。  「あ、あれ?凛さん!凛さん達も来てたんですか?」  ん?良い雰囲気だったのに。2人して、声の主を睨む。にら・・めない。はい。俺の過去の過ち君、裕太登場。  ・・・嵐の予感。

ともだちにシェアしよう!