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第69話

 家には数台のパソコンがある。殆どが普通のなんだけど、蓮のパソコンは、かなりハイスペックで、サクサク動くから、俺もたまに使ってる。  ディスクの上に手描きで、何か設計図らしき絵が描いてある。ザッと描いてあるから何か分からなかった。  もう、長い付き合いだし、滅多に驚かないよ。うん。でもね。俺も使うパソコン、履歴消さないと何企んでるかバレバレだぞ。  以前は男女のアダルトDVDを観ていたのは知ってる。ま、別に良い。  今観てるのが問題なんだよ。仕事以外の履歴が、ほぼゲイサイト。うん、まだ良い。ゲイだし。  問題は中身だ。殆どが受け身、もう、ネコって言うわ。ネコの子がデカイ機械にディオルド付けて、前後に動くその機械でメスイキしてる。この系統のが沢山、履歴に残ってます。そんで、蓮の手描きのヤツと見比べたらマンマ、マンマ作る気みたいです。  「これ、何?」  「ちょっとしたオモチャだよ。作ろうかなと思って。」  「・・・何も知らないと思う?」  「ん?何が?」  「パソコン、履歴消してないだろ。あれ見たら、蓮の企みなんて直ぐに分かる。」  「あー、あのパソコン使っちゃった?」  「使っちゃった、じゃないよ。そんなもん、作っても使わないし、ぶっ壊すからな。」  「・・・やっぱ駄目?」  「駄目じゃ!馬鹿!何?いつもの、そのエッチになんか不満あるわけ?」  「いや、別にないけどさぁ・・・」  「無いけど?無いけどの後!あるんじゃんか。不満あるなら、言わないと分からないだろ?」  何か脱力して、ソファーに身体を沈めた。普段の営みに何か不満があるみたい。  「動画観て、あんなにイキまくるなら凛喜ぶかなぁと。」  「・・・あんなん、エッチでも何でも無いわ。何で好きな相手でちゃんとイケてんのに、あんな機械でやんなきゃいけないんだよ。」  「気持ち良い事を追求してみた。」  「アホか。」  蓮は、分かってない。てか、分からないようにしてるけど、蓮とSEXしたら、翌日まで身体が疼く。下手したら、椅子に座ったり、身体を動かしただけでイキそうになる。でも、そんな事バレたら、また蓮は弄りに来るだろ?確実に。  「ほぅ、この辺りでも、アレ置いてるホテルあるよ。」  パソコン見ながら蓮が言う。なんだよ、アレって。  「ほら、これ。」  「・・・・・・。」  あの機械だ。数日前、確か使う使わないで話し合ったのに。  「ヤダよ。行かないからね。」  「試しにさ、使ってみてよ?合わなかったら合わないでそこで止めればいいじゃん。」  「俺の身体を実験台にしないで下さい。」  数時間後。何故か、その機械があるホテルに居る。ん~騙したな。食事に行くって言ったのに。  「食事じゃないのかよ!」  「うん、食事には行く。その前の準備運動的な?」  本当に欲望に忠実だよな。興味が湧くと必ず試すもんね。  「・・・コレ、使うの?」  ベッドの脇にその機械がある。  「そ、これね。あとコレも持ってきた。  ブルーのベビードール。準備いいな。  「・・例えば、コレを使うとして、蓮はただ見てるだけだろ?楽しいの?」  「え?楽しいよ。勿論、その後、普通にエッチするし。」  ・・・食事、行ける自信が無くなってきた。  仕方無しに、着替えてベッドに横になる。  「い、痛かったら、すぐに止めてよ?」  「うん、分かった。」  乗り気がしない。する訳ない。機械に犯されるなんて。まだ、玩具の方がかなりマシだ。  機械のディオルドにゴムつけて、ローション塗ってる。手際良過ぎ。動画何回見たんだろうか?  仰向けに寝て、膝を立てる。俺の秘孔に高さを合わせて調整してる。  「よし、機械はOK。」  機械はな。俺は全くOKじゃないぞ。  指をローションで濡らし、秘孔を解す。解すと言うより、もう前立腺狙って弄る。思わず、内股になって反応してしまう。  「ん、い、いきなりソコ狙わないで!」  「気持ち良いでしょ?本能のあるがままで良いじゃん。」  それは蓮だけだ。馬鹿。  秘孔も解れ、指でピストンされる頃には、もう喘いでる。  「あ、ンッ!ハァッ、あぁんっ!も、もう機械何か要らないよっ!」  「まぁまぁ、そんな事言わないで。折角来たんだから試そ?」  指を抜いて、機械のディオルドを秘孔に当てる。ゆっくりと挿入する。  「ンッ!大っきいっ!」  「痛かったら止めるから。」  蓮の手元にあるスイッチが、カチッと入れられた。ゆっくりとピストンが始まる。  「う、ヴヴッ、んっ、んん、こ、これでイケる気がしない!」  「痛い?」  「痛くはないけど、異物感だけ。気持ち良く無いよ。」  はぁ、ウィンウィンいって、腹の中を動いてる。  「うーむ、角度かな?」  俺の腰の下に枕を入れる。角度が変わって、良い場所に当たるようになった。  「アッ、アァッンッ!あ、当たる!アァッ!」  感じたくないけど、身体は素直。一旦、気持ちいいと認識したら、快感を追う。  「ハッ、ハァッ!んんっ、アァッ!」  「良くなって来たね。速めるよ?」  「アァッ、アンッ、ヤァン!」  ピストンが速くなる。ウィンウィンと言うモーター音とローションのヌチャッヌチャッという濡れた音と俺の声だけが、部屋に響く。  「ハァッ、ハァッ、れ、蓮っ!も、もうコレヤァッ!」  「まだ、イってないよ?イくまでね。」  「ヴヴッ、アァッ、ンッ!」  脚を上げてガクガク震えだす。機械でオーガズムなんて。  「うぁっ!アァッ、アッ、アッ、ウンッ!」  「来そう?凛、イキそう?」  「ハァッ、ヒィ!アァッ、ア、アアッ!」  「もうすぐだね。マックスにするよ?」  「ヒィヒィ、ハァッ、ウワァッ!ヴヴッ、く、来るっ!アァッ!」  グゥッと背中が仰け反る。来る。あぁ、気持ち良い。  「気持ち良い?ね?気持ち良い?」  「ヒッ、アァッ、イ、イイッ!イ、イクッ!」  全身に電流が走るように痙攣が来た。  「ヴヴッ!ハァッ!ンンッ、アァッ、イ、イってる!」  バタバタと脚が暴れる。自分じゃ止められない。シーツを握りしめて、秘孔に容赦ない機械のピストンに悲鳴をあげる。  「グゥッ、ヴヴッ、ハァッ!ま、またイクッ!」  もう何度イッたか分からない。  「じゃ、止めるね。」  ハァッ、や、やっと終わった。ズルッと抜かれて、肩で息をする。  「じゃ、仕上げるよ?」  あぁ、そうか、蓮見てただけだ。パックリと口を開いた秘孔に蓮の熱い昂りを受け入れる。  「ウウンッ!アァッ、ハァッ!」  機械でメスイキしまくってるから、蓮が来ただけでイってしまう。  ビクビクッと痙攣が止まらない。口からはだらし無く悲鳴と唾液が溢れる。  「凛、中がトロトロに蕩けてるよ。ヒクヒク吸い付いてくる!」  「アァンッ、イ、イイッ!ハァッ!ま、またイっちゃう!」  涙が止まらない。涙だけじゃない。潮も止まらない。機械も良かったけど、やっぱり蓮が良い。蓮に突き上げられて、潮を噴いてしまう。  「凛っ!俺と機械、どっちが感じるっ?どっちが良い?」  「ハァッ、ンァッ!あぁ、ンッ!れ、蓮が、イ、イイッ!ハァッ、ま、またイクよぉ!」  「クッ、絞まるなっ!俺ももう無理っ!」  頭が痺れる。身体も痙攣が強くて感覚が麻痺してる。ビクンビクンとイキながら、蓮も俺の中に愛液を放った。  「・・・コレ、もうやんないからね。」  「うーん、やっぱり辛い?」  「コレ無くても、ちゃんとイケる。蓮が良い。」  「・・・可愛すぎるだろ!凛!」  ハグしてきた。可愛いか?機械使いたくないって言っただけなんだけど。  「腹減った。ご飯行く。どこでも良いから。」  まだ、秘孔は疼いてるけど、それは内緒。バレたら蓮の暴走止まらない。  「何かまだ顔、紅いよ?もしかしてまだ身体、火照ってる?」  飯喰いながら下ネタかますな。  「別に何とも無い。・・・脚絡ますなっ!」  バレない様に、頭の中で寿限無を唱える。そうしないと、座ってる座面に腰を擦り付けたい衝動に負ける。  食事も終え、すっかり気が抜けた。車に乗り込んで座った時  「・・ァハァッ・・」  少し吐息をついてしまった。蓮は聞き逃さない。  「なんだよ、なんとも無くないじゃん。あのね、表情がね、まだ感じてますって顔してんの。自分じゃ分からないだろうけど。」  ・・・。まるで淫乱の極みじゃないか。  「何とも無いったら無い!」  「ふーん?そう?」  ズルッとズボンに手を入れて来た。  「コラッ!やめて。嫌がる事しないんだろ!」  「本当に嫌なのかなぁ。身体に聞いてみる。」  指が秘孔に入る。  「ッ、アッ、ヤ、ヤァッ!」  ブルブルと身体が震える。指を抜き差しして、追い込む。  「ほら、まだ感じてる。何で意地はるかなぁ。」  恥ずかしいに決まってるからだろ!  「も、もう止めて。お願いっ。」  「イキそう?」  頭をカクンカクンと振る。  「アッ、アァッ、イ、イクッ!」  と、イキそうになった瞬間、指を抜かれた。何で?イかせてくれないの?  「な、何でイかせないの?」  「意地張ったお仕置き。家まで、悶えて下さい。」  マジかよ~。辛い。疼く身体をシートに押し付ける。  「あ、自分でイクような事も駄目~。」  クソ、俺が悪いのかよ、違うよな?蓮の研究熱心に付き合ってやったのに、この仕打ちかよ。もう!  朝日が黄色いって本当だと人生で初めて知りました。

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