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第75話
「凛、今日泊めて貰えない?」
遊びに来てた裕太から、ポツリ。確かに元気があまり無かった。
「なした?自分のアパートは?」
「しょっちゅう、ロイの部屋に泊まるから勿体ないって、引き払って一緒に暮らしてる。」
「ふ~ん。で、なんで今日は、帰りたくないの?」
「・・・喧嘩した。ロイも謝らないし、俺だって悪くないから謝らなかったらもう拗れちゃって。」
同居早々、喧嘩かよ。付き合い期間が短い分、同居して合わない部分が、見えて来たんだろう。
「喧嘩の原因は?」
「・・その、夜の事。」
え?相性良いって言ってたじゃんか。
「何、相性良い♡とか言ってたじゃんか。」
「うん、相性は良いんだけどね・・。」
ふむ。何が問題なんだ?
「ロイの方が性欲強くて、毎日してるけど隙あらば押し倒してくるから体力が持たないよ・・・。」
は、ははは。蓮と同じかよ、ロイ。悪いが笑ってしまった。
「笑うなよ~、真剣に悩んでんだよ?私の事愛してないのか?とか言われちゃうし。」
うーん、結構深刻なんだ。
「ちゃんと話し合える?」
「無理。喧嘩になっちゃう。」
「どうした?何だ、裕太帰らないの?」
蓮が風呂上がりで、ガシガシ頭を拭きながら会話に横槍。
「ロイと夜の事で、うまくいかないって。誰かさんみたいに、性欲の塊だから身体が辛いらしいよ。」
「お?それは遠回しに俺をディスってるな。何だ、ロイと話し合えばいいじゃんか?」
「喧嘩になっちゃって、話し合えないんです。」
「うーん。そうか。仕方ねーな。俺がロイと話すか?」
「えっ?本当ですか!嬉しいです。お願いします。」
蓮は、ロイに電話して、翌日呑みに行く約束をした。裕太はそれまで、家に泊まる。
「ごめんね、凛。俺帰る場所ないから、甘えちゃって。」
「良いよ、華の部屋もあるしね。大事な事だから、冷静に話し合わないとね。」
「ロイ、こっちだ。」
「すまない。裕太が世話になって。」
「別に構わないさ。部屋も空いてるし。」
「・・・裕太も、ここまで頑固とは思わなかったよ。まさか君達の家に逃げ込むとは。」
「まぁ、ロイにとっては全てが始めてだろうから、加減が分からないんだろ?」
「・・・そうだな。簡単に言えばそうだな。」
「俺も未だに、時々無理させちゃうからなぁ。ロイの事、注意出来る立場じゃないんだけどね。」
「ふむ。10年以上付き合っても理性が効かない時もあるのか。」
「そりゃそうだよ。惚れた相手だ。たまに暴走しちまう。」
「私は、常に暴走気味だな。頭では分かってるんだが、目の前を無防備な姿でウロウロされてしまうと、つい。」
「ハハッ、一緒、一緒!」
酒も入り、和やかに会話出来る。凛もかなりキツイとかたまに言うしな。
「相手が男だからって、全部欲望をぶつけちゃマズイよな。受け身はかなりキツイらしいよ。女よりね。」
「そうなのか。私は女性としか付き合ってないから分からなかった。」
「俺もだよ。試行錯誤だ。特に凛も裕太もかなり敏感な方だと思うから、アレの後半戦なんて泣きながら悲鳴上げてる。」
「ほう、裕太もだ。気持ちいいものだと思っていた。」
「いや、気持ちは良いらしいんだけど、ほら痙攣とかは自分でコントロール出来るもんじゃないからな。」
「ふむ。私も結構、我慢はしている。毎日だから、一回しかしないようにね。それでも、目の前を薄着でウロウロは辛い。」
「そ、それは辛いな。俺も多分、襲う。」
2人して笑い合う。試行錯誤でいいんだよ、ロイ。自分達に合うペースをつかめば良い。
「今日は、迎えに行って大丈夫だろうか?独り寝は、流石に淋しい。」
「あぁ、早く迎えに来てくれ。拗れた物がちゃんと解けるうちにな。俺達は失敗して数年離れてしまった。」
「そうか。そんな事もあったのか。じゃぁ、早速、迎えに行くよ。」
蓮とロイが、帰宅した。思ったより早いな。
「お帰り。ちゃんと話し合えそう?」
「あぁ、勿論だ。裕太はまだ起きてる?」
「うん、起きてるよ。俺達が一緒にいるから、冷静に話し合って。」
「すまないな。プライベートな問題なのに。」
裕太がぎこちなく、ロイと顔を合わせる。
「お、俺、ロイの事、嫌いじゃないよ。気持ちは変わってない。だけど・・・。」
「大丈夫、分かってるよ、裕太。無理をさせて済まない。裕太があまりに可愛くて魅力的だから理性が効かなかったんだ。私が悪かった。」
「ロイが、悪いとかそういう問題じゃないよ。ちゃんと話し合ってこなかったから、爆発しちゃったんだ。好き好き言えば良いってもんじゃないね。」
裕太がロイにぎゅーと抱きつく。ロイも強く抱き返してる。
あー、なんだよ、何処が喧嘩なんだよ。高校生かお前ら。
「イチャイチャは、帰ってからにしてくんない?2次被害が出るから。」
「フフッ、蓮さんもか。蓮さんも頑張って我慢してね。」
「蓮さんも我慢してね♡だって、我慢しろよ。」
「何でだよ。裕太が勝手にいっただけだろ?」
「♡見えなかったか?♡。もう、喧嘩じゃないよアレ。はぁ、何してんだろ。」
「確かにな。喧嘩じゃねーな。」
「鏡見てるみたいじゃなかった?初期の蓮状態だよ、ロイ。」
「なんじゃそりゃ。」
分からないなら別に良いけど、常に発情期状態なんだよ。初期の蓮と今のロイ。クリソツ。
面白そうだから、パンイチでベッドで待機。蓮は我慢できるか?
出来ませんでした。全く成長してない万年発情期状態。
「あのさ、我慢ってわかる?」
「また、馬鹿にしてんのか?パンイチで待機されたら、普通OKって意味だろ?」
「何だよ、自宅なのにパンイチで寛いだら、即SEXは無いよ。寛げないじゃんか。」
「パートナーの前でパンイチになる方が悪い。特に俺をちゃんと理解してるのに試そうとしたんだからな。」
何だ、バレてたのか。
「まー、久しぶりだったから良いけどね。裕太は毎日か~、それプラスαで襲われたらそりゃ辛いな。」
「だなぁ。ロイも裕太が可愛くて仕方ない見たいだけどね。毎日は、確かにキツそうだな。」
「たまにやるから萌えるんだよ。毎日は、多分すぐマンネリになるよ。」
「えー、たまにしかしないの?せめて一日置きに・・・。」
「・・・どんだけ譲歩してると思ってんの?」
「・・・・はい、御免なさい。」
何を思ったか、蓮がマンネリ防止策考えたと、ロイと裕太を家に呼んだ。
「毎日、やってたら流石にマンネリ期が必ず来る。だから、だ。その為には変化が必要だ。」
だから何だよ。なんかエロネタ考えついたんだろ?厨二だからな。分かるぞ。おい。
紙袋からガサゴソ。その紙袋、いつものアダルトショップのだよな。・・・分かった。俺、分かったぞ。
「おい、出すなよ。分かったぞ。中身。」
「流石、凛ちゃん。だけど出すもんね。」
何が凛ちゃんだよ。どうせ玩具だろ。
・・・ほらな。やっぱ玩具だ。しかも2つ。
「おんなじ奴、コレ、裕太ね。ほい、凛。」
「いや、渡されても使う気無いから。」
「賞金10万円を賭けてっ!先にメスイキした方が負けっ!お出掛け玩具プレイ!」
ね、回し蹴りしていい?していいよね?
「10万円か、デカイな。うーん。どうする、裕太?」
「え~どうしようかなぁ。コレ前使った時、すぐイっちゃったからなぁ。」
いや、悩む所違うくない?拒否しろよ!
「俺、やんないからな。」
「え~、凛がやらないと賞金でないじゃん。」
だから、そこが問題じゃないだろ?
「玩具突っ込んだまんま、外出だぞ?俺、ヤダからね。」
「ん~、面白そうだと思うけどなぁ。」
裕太、面白くないから。恥ずかしいだけだから。
「私は無理強いはさせないよ?裕太が好きにすれば良い。」
「ほれ、ロイ。リモコン。これで遠隔操作が出来る。」
「遠隔操作?」
「うん、裕太に挿れる玩具の動きをコントロール出来る。」
「ほう、面白そうだな。」
「ね、凛、やろ?競争!」
なんだ?外堀から埋められていくこの感じ。
「ハァ、やるの?で、何処行くの?」
「モール。モールで、ウィンドウショッピング。」
「馬鹿じゃないの?今日、日曜だよ?人出かなりあるのに、その中を玩具挿れて歩けってか?」
「うわっ、なんか凄そう。声、出せないね!」
何だ、俺の周りは馬鹿ばっかじゃないか?
「これで、イかせたらダメなんだな?」
「そ、だけど、イキそうなギリギリラインまで追い込むんだよ。突っ込んだだけじゃ、つまらん。」
「確かに。面白そうだな。」
もう、どいつもこいつも俺の意見なんて聞きゃしねーよ。
裕太と俺、揃ってソファーに寄りかかり、ケツを剥かれる。
はぁ、まだ昼前だぞ?何やってんだろ。裕太達の巻き込まれ事故じゃねーかよ。
ローションで濡れた指で秘孔を解す。裕太は毎日ヤッてるし、俺達も昨夜ヤッてるから、すぐに解れた。
「これは何ていう玩具だ?」
聞くなよ、ロイ。
「エネマグラって言うヤツ。メスイキ用の玩具だ。」
「成る程。じゃ、イキやすい状態になるんだな?」
「そういう事。あとは2人が我慢比べ。」
もう、裕太顔が上気して紅い。敏感過ぎだろ。
「じゃ、お出掛け玩具プレイ我慢比べ開催!」
馬鹿な宣言と共に挿入された。こんなに俺のパートナーは馬鹿だったのか。服を整えて、立ち上がる。
「あっ、んっ!コレ、やばっ!」
「ハァ、だから言ったんだよ。もう、話に乗るから。」
「2人とも普通に。あくまでも普通に歩いてね?」
分かってるわ。五月蝿い。
「試しにうごかしてみるよ。」
ロイは興味津々じゃないか。カチカチッとスイッチON。
「アアッ!ウワッ!ヒッ!ダ、ダメッ!」
ヘナヘナと座り込んでしまった裕太。慌ててスイッチOFFして
「だ、大丈夫か?裕太、辛いなら止めるよ?」
「つ、辛くは無いけど、強くしたらすぐイっちゃう。暫く動かさないで?」
いや、止めよう、そこは。
「凛は、平気そうだな。」
「はぁ?ムカついてるから感じないし。」
「へぇ、そう?」
蓮もスイッチON。
「ご、ごめんっ!ムカついてないっ!止めてっ!」
ビックリした。はぁ。裕太と2人、後部座席で、体重で深く挿さる玩具にヒクつきながら、モールへ。
なんか俺悪い事した?完全にバツゲームじゃない?
裕太と俺は深く帽子を被って、表情を隠す。
正直、歩くだけで、エネマグラが良い場所に当たって吐息が漏れる。帽子を押さえる裕太の手が微かに震えてる。裕太も感じてるみたいだ。
「まぁ、昼時だし、この辺りは人少ないからやりますか?」
「そうだな。同時にONするのか?」
「そうだね、その後は自分のパートナー見ながら調整して?先にメスイキしたら負けね。」
ハァ、いよいよ開催ですか。汚れないように前にはゴム付けてるし、後は我慢比べか。
「・・・!クッ・・!」
「んっ・・!」
「ほら、歩かないと。」
歩けるかっ!馬鹿っ!立ってるのもギリギリなんだぞ!
裕太は涙目だ。俺もか。
「ソ、ソファーに座りたいっ。」
「え~、歩けない?」
2人揃って頭を振る。無理。歩けません。
「仕方ないな。あっちに空いてるソファーあるからあそこまで歩いて?」
カチッとスイッチON。ロイも真似してON。
「ハァァッ、んっ・・、こ、こんな辛いの?」
小声で裕太が話しかける。
「だから、嫌だって言ってたんだよ!2人共、俺の話聞かなかったろ!」
「何、2人で話してんの?ヤラセはダメだよ?」
ソファーにジワッと座り、玩具がゴリッと中をえぐる。
「んっ・・・!」
「ハァッ・・・!」
「色んな意味で壮観な眺めだな。蓮。」
「だろう?美青年2人が玩具挿れて悶えてるんだ。なかなか拝めない光景だぞ。」
「そうだな。なかなか拝めないな。蓮とは趣向が合うな。」
「お、マジかよ。いいね。」
タチ2人で同盟組むなよ!後々怖いわ!
(ハァ、気持ち良いけど何とか慣れてきたぞ。イかなくて済みそうかも。)
蓮が俺の前にしゃがみ込み、膝に触れた。
「イかなくて済みそうかなぁ。それは俺次第だろ?」
クソッ、馬鹿!人の気持ち読むな!
「ホラ、裕太見ろよ、素直に感じてる。」
何とか声は殺してるけど、脚がブルブル震えて、ロイの操作の度にビクンッと跳ねてる。
「俺達も楽しまないとな。凛。」
楽しんでんのは、タチだけだろ!もう!
蓮もリモコンで強弱つけて俺を飜弄する。
4人並んでソファーに座ってる。俺と裕太を挟んでそれぞれのパートナー。
真ん中の2人だけ、小刻みに震え、裕太は脚を突っ張らせてつま先立ちになってる。
「ハッ、ハッ、イ、イッちゃう!ん、ハァ、が、我慢しなきゃ!」
そんなに10万欲しいのかよ。
「余裕だな。凛。凛が勝ったらちゃんと10万出すよ?」
カチカチッ。
「ンクッ!・・・ッ!ハァッ、ハァッ!ほ、本当だね?」
「うん。勝てばね?」
「ウゥッ、ハァ、んんっ!」
「凛、顎、上がってきたよ?背中も反ってきたね。イキそうなんじゃない?」
「ま、まだイかない!」
「早く、イってよ!凛っ!」
裕太はもうイキかけてる。仰け反り、身体が震えてる。
・・ヤバイ。先にイキそう。意思と反して、身体が快感を追い始めた。身体が仰け反りオーガズムを受け入れる体勢になってしまった。
「凛、スゲ~エロい顔。顎も上がって、もうイクね?」
カクンカクンと頭を振る。もう我慢無理。蓮が、俺の反応に合わせて玩具を動かす。声は出せない。両手で口を押さえて、ガクガクッと痙攣する。
「・・・んグッ!・・も、もうイッた、イッたから止めてっ!」
「ん~、裕太がイクまで、我慢してね。」
何でだよ!震えが止まらない。メスイキが続く。
「ハァ、ハァ、り、凛イったの?ねっ!凛イッた?」
「あぁ、裕太の勝ち。イって良いよ。」
ロイがスイッチを強にする。
「ヒッ!ウゥッ!アァッ!」
慌てて口を押さえたが、声が漏れた。何人か振り向いたが、何とか堪えた。でも痙攣は止められない。
「くっ・・んっ!イクッ!ウゥッ、イ、イクッ!」
小声で訴えてビクンビクンッと果てた。
フラつきながら、トイレに入り、玩具を抜いて処分。掃除担当の人ごめんなさい。持って帰りたくないんで。
「はい、賞金。よく我慢出来ました。」
「はぁ、ありがとう。やったぁ~。」
目が虚ろだよ、裕太君。
あれだろ?これで終わんないんだろ?帰宅したらエッチするんだろ?もう、流れわかるわ。
裕太とロイをマンションで降ろして帰宅。
部屋に入るなり、お姫様抱っこ。
「2ラウンド目、入りまーす♪」
だろうな。そうだろうな。見てただけだからな。
2人揃って勃起しながらな。
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