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第76話

 誕生日。付き合い始めてそうだね。  外食に行く程度、お祝いしてた。歳をとらないから、意識しないもんで祝わない時もあったな。忘れてて。  「ダメだよ、凛。誕生日とクリスマス、お正月は、大事なイベントだよ?蓮さんの誕生日、俺も考えるからお祝いしなきゃ。」  はぁ、そんなもんかな。  「お祝いって、あんまり高価な物買うと怒られちゃうし、スィーツは食べれないからケーキは駄目だろ?外食は恒例だし、特にする事無いよ。」  「ある、ある。大丈夫。買い物行こ♪」  何買うんだろ?取り敢えず、財布持って裕太の車に乗り込んだ。  えらく近所だな、おい。  「何でこの店なんだよ。」  「高価な物駄目、スィーツ駄目、服やなんかは好みがあるから難しい。そしたらもうこのネタしかないでしょ?」  で、来たのは、え~常連になってるアダルトショップ。  「でも、今更ランジェリーとか目新しくないよ?コスプレだってそうだし。」  「あった!コレ、コレ!」  「・・・コ、コレ?」  「そう、コレ。んで、薄い布をさ、首かウエストにリボンみたいに付けて。《誕生日のプレゼントは俺♡》みたいにすんの!」  「・・・スゲ~本能が抵抗してんだけど。」  「だって、いつも蓮さんから誘うんでしょ?誕生日位、凛から誘わなきゃ。絶対喜ぶと思うよ。」  「そ、そうかなぁ。」  「俺達にマンネリ云々仕掛けてきた当人だよ?この方面しかないね。俺、自信ある!」  いや、そうだけどさ。俺も巻き込まれたし。  俺の困惑を無視して、いくつかレジに持ってった。確かに高価じゃないけどさ。  い、いよいよ今夜だ。ん~、スゲ~抵抗感が否めない。しかし、買ってしまったから使わないのも勿体ない。蓮が風呂に入ってる間に、髪をアップして、買った奴を履く。頭にも付けて、ウエストにはリボン。布は裕太が買ってくれた。よし。終わり。 後はベッドで待機。  ガチャッとドアが開く音。  「蓮、誕生日おめでとう♪」  「・・・・。」  「な、何だよ、何でノーリアクション何だよ!が、頑張ったんだぞ!」  「ちょ、ちょい待ち!」  「?」  携帯持ってきた。写真撮るのか。まぁ確かにこんな格好しないからな。  「いやぁ、驚き過ぎるとリアクションって出ないんだな。スゲ~嬉しい♡」  「あ、嬉しいんだ。良かった。」  「当たり前じゃん。当てようか?これ、裕太が考えただろ?」  「・・・ゔ、正解。」  「だろうね。自らやるとは思えない。でも、嬉しいね。うん、最高のプレゼントだ。」  シュルッとウエストのリボンを解いて  「じゃ、戴きます。」  「はぁ、よ、宜しく。」  俺、なんて格好してんだろ。  両足を抱え込む様に腕を膝裏に通して両手をリボンで結ばれちゃってる。確かに今日は蓮の誕生日だから、自由にしていいけどさ、ちょっと恥ずかし過ぎるんだけど。  「うん、よく見えて良いね。凛の顔も、下のお口も。」  言わなくていい。  「まさかさ、凛からお誘いがあるとは思わなかったから、俺も準備したんだよね。だけど被ったな。俺も獣グッズ。」  いや、それ被ってない。それ、玩具だろ尻尾付いてるけど!俺のは、猫耳と尻尾付きの短パンのコスプレ!  「リモコンじゃないけど電動だから、楽しいよ?」  楽しいのは、蓮だけです。背中に枕やクッションを重ねて、ダルマみたいな格好の俺を寄りかかる様にした。蓮が、俺の秘孔に舌を這わす。  「最高のスィーツだよ、凛。」  ペチャペチャとワザと音を立てて舐める。下着も脱がさない。最近、多いな、脱がさないパターン。  丹念に舌で舐められて、俺もウットリしてきた。  「れ、蓮、もう良いよ。解れてるから。」  うん、今日は自分で準備した。(裕太の指示)  「自分でしたの?だから、もう柔らかいんだな。」  言わなくていいってば。  「ま、先にコレで気持ちよくなって貰おうかな♡」  丸いものが連なって、先っぽにはフワフワのピンクの尻尾。タラリとローションを垂らして、濡らした玩具がいやらしく光る。  丸い球体が一個ずつ、挿さってくる。  「んっ・・あっ、んっ!」  一個ずつ入る度、身体がビクッとする。  いくつ入ったか分からない。でも腹の中は球体で一杯だ。  「動かすよ。」  ブーンという音と共にブルブル中で震えだした。  「ハァッ!んんっ、あぁん!」  玩具が出ない様に手で押さえながら、蓮がキスしてきた。吐息で開いてる唇に蓮の唇が重なり、舌で俺を蹂躙する。激しく舌を絡めさせて互いの味を確かめる。  腹の中の球体が、前立腺と膀胱を押すから堪らない。唇を離し  「も、もうコレ抜いて?お腹押されてヤバイ。」  「ん?この辺?」  下腹部を押された。  「あ、ダ、ダメッ!ううっ!押したらダメッ!」  強く押すから、腹の上からも球体が分かるらしい。中からも振動と圧迫され外からもグリグリ押される。  「どうして、駄目?気持ちよくない?」  「ち、違う!・・・も、漏れちゃうっ!」  「勃ってるから、漏れないよ。」  押されてるのは、膀胱だけじゃない。前立腺も。中からも外からも押されて、俺の昂りはもう暴発寸前。  「駄目、駄目って!出ちゃうっ!」  まだ、触られてないモノからは透明な液体が溢れて昂りを濡らしている。  「前、イキそう?触ってないのにイケそうなんだ。凄いね。」  グリッと更に押された。  「アアッ!で、出るっ!」  身体が小刻みに震え、昂りから白い体液が勢いよく吐き出された。  「出るのは、この白いのだけ?他に出そうなの無い?」  分かってる癖に言わせようとしてる。  「・・・出ちゃうよ。他のも。」  「何が出るの?」  グイッと押す。  「ンアッ!アウッ、お、おしっこ、おしっこ出ちゃう!」  「じゃ、出しちゃおうか。」  グリグリと下腹部を揉む様に押す。漏らすまいと力を入れて震える。  「今日は我慢するなぁ。出しちゃえば良いのに。」  「や、ヤダ、漏らしたく無いっ!」  「俺は見たい。」  「この変態っ!」  「うん。俺、凛に関しては変態だと自認してる。」  「ば、馬鹿じゃないのっ!押すなってば!」  「出るまで押す。」  「ヤダ、ヤダよぉ、漏らしたくないっ!」  「仕方ないなぁ。もー。」  玩具の根元のスイッチを押した。中で、玩具が暴れ出す。  「ヒィッ!アアッ、つ、強いっ!弱めてっ!お願いっ!」  カチッとスイッチを押して弱めてくれた。  「じゃ、自分で出して?」  「・・・・。」  横を向いて、目を閉じる。下腹部に集中して、排尿感を解放する。  パンツから、先端だけ覗いてた俺のモノから勢いよく尿が溢れた。  「何回見ても、そそるね。凛のお漏らし。」  下半身からベッドまでビショビショ。俺は気持ち悪いんだけど、蓮は全く気にしない。玩具を引き抜き、リボンも解いてくれた。  「ありがとね。嫌なのに。大好きだ。」  「うん、嫌だけど蓮が好きだから平気。それにもう何度も漏らしてる。」  クスクス笑いあう。  「アップヘアも好きだけど、凛を突き上げる度に乱れる長い髪も大好きだ。」  結っていた髪も解かされ、優しく髪に手を通す。  「こんなに美しい相手が、俺の物なんて夢みたいだ。」  「・・恥ずかしいよ。いつもと変わらないだろ?」  「ベッドの上と普段は別物だよ。普段も綺麗だけど、ベッドの上は色香が加わって更に魅力的になる。」  ゆっくり、俺を横にして蓮が覆い被さる。今日は特別な日。  お互いの顔が見える形で繋がる。舌と玩具で柔らかく解けた秘孔は、抵抗なく蓮を迎え入れる。  「ハァッ、あぁっ、蓮っ、蓮!」  「凛、愛してる。誰にも渡さない。」  ゆっくりとしたピストンから徐々に速くなる。余りの気持ちよさに限界まで弓なりになって、快感に浸る。  「うっ、ハァッ!ん、んんっ!ハァッ、ハァッ!」  「凛!最高のプレゼントだよっ!」  「クゥッ!ふうっ!イ、イイッ!」  飛ばないボンヤリとした意識の中で、痙攣に身体を震わせながら  (今日は蓮、長いなぁ。俺、何回イッたかわかんないや・・・)  蓮から揺さぶられメスイキで何度も痙攣し、身体に力が入らない。  「よし、もういいか。外そっ。」  え?何を?  「・・な、何?」  「ん。コックリング。俺、凛とヤると早漏気味になっちゃうからね。今日、使ってみた。」  そ、それしてるから長いのね。はぁ。  「うわっ、ヤバッ!もう出そうっ!」  強く叩きつける様に腰を打ち付ける。  「ヒッ、ウワァッ!アアッ!ヒッヒィィッ!」  「クソッ、リング無いと、持たないっ!」  身体に電流が走る。口からだらし無く溢れる唾液。喘ぎが呻きになり悲鳴になる。  「ヴヴッ!ま、またイクッ!もう、む、無理っ!」  新しい身体になって初めて意識を飛ばした。  「・・・ん、お風呂?」  「うん、お風呂。汚れたし、綺麗に洗ったよ。」  「・・・いつも、あんがと。久々に意識飛んじゃった。」  「うん、ブレーキ無理だったわ。」  「いつもじゃん。」  「そうだね。」  軽いキスして、イチャイチャする。この甘い時間が大好きだ。蓮も大事にする時間。  「何歳になった?」  「もうわかんないけど、多分30代後半かな。」  「じゃ、俺は50代後半だね。」  ゲラゲラ笑う。そりゃそうだ。見た目は20代で止まってるのに、もうすぐ俺、還暦。  「赤いチャンチャンコ着る?」  「着ないよ、おかしいだろ?」  そうだな、とまた笑う。  新しい身体とは言え、意識が飛んじゃう位、激しいSEXの後だ。気怠いです。  「う~ん、腰痛い。・・・リング無しでお願い出来ない?」  「あ、あれ嫌?長持ちするから喜ぶと思ったんだけど。」  「ん~、確かに長持ちするけど、こっちが持たないよ。アレ使うなら回数減らしたりしないと。」  「何だよ、リングしても回数減るなら意味ないじゃん。」  「そう言う事。長けりゃ良いってもんじゃないの。」  「ふーん、そんなもんか。凛的には今までので満足なの?」  「不満があったら、言ってるよ。無いよ。蓮はちゃんと、・・・その、イカしてくれるから不満無い。」  こうやって、話し合える様になったから離れていた数年間も無駄じゃなかったと思える様になった。  「どうだった?」  そんなワクワクしながら他人の夜の営みを聞くんじゃない。  「ま、まぁ、普段通りだったかな。成功っちゃ成功だったよ、あんがと。」  「良かった。俺もおんなじ事してさ、盛り上がったからさ、大丈夫だとは思ったけど。」  なんだよ、自分達もやったんかよ。・・・ロイ何歳だよ。  「ロイの誕生日分かるの?」  「うんにゃ、流石に分からない。季節だけ。だけどお祝いしたよ。ロイが生まれてきてくれて有難うって、言ったら泣いちゃった。」  「へぇ、ロイが泣いたのか。」  数百年1人で人間を愛し、死を看取り孤独と共に居たロイが、こんな若者に生まれてきてくれて有難う、か。そりゃ堪らないな。  「そんでね、こないだ、ジュエリーショップに連れていかれてね。指のサイズ測ったんだ。」  「指?マリッジリング?」  「うん。最初、無理しないでって言ったんだけどね。凛達がしてるの見て、ロイもしたくなったみたい。」  「ふーん、でもまだ付き合い浅いのに大丈夫?」  「うん、俺はもうロイと共に歩くって決めてる。ロイも、指輪で縛りたくは無いが、他人に譲るつもりもないって。」  なるほど。  「じゃ、こじんまりとはするけど、お祝いしようか?」  「え?本当?」  「俺と蓮で手料理するだけだけど。それで良いなら。」  「嬉しいよ!有難う!祝福されるんだもの。規模は関係ないよ!」  涙目で笑ってる。嬉しいよね。おめでとう。  裕太も剣道を始め、戦う事を受け入れたらメキメキ強くなってきた。もう、華の次くらいじゃないだろうか。身体回復能力と瞬発力。裕太の動きは速すぎて見えない。  ディウォーカーもそろそろ仕上がってきた。彼奴らの影が、チラホラ動き始めた。

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