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第90話

「はぁ~。」 「どうした?悩み事?」 「ん~、テンと約束したから、蓮には内緒。」 「なんだよ。そんなに考え込むなら話せよ。」 「・・・テンを怒ったりしない?」 「しない。まぁ、内容にもよる。」 「ね、買ってやれないだろ?」 「うーん。」 「元はと言えば、誰かさんの趣味だからな、どうすんだよ。」 「前を抜いてもスッキリしないのかぁ。凛はどうしてる?」 「お、俺は大人だから、良いの。」 「その大人理論、通じないと思う。」 「俺は、まぁ、蓮がいるし、出来ない時は、時々、たまーにだよ?お世話になってるかなぁ~。」 視線が泳ぐ。 「テンは、もう知っちゃってるからなぁ。今更、禁欲も厳しいと思う。」 「何?買ってやんの?」 「エッチばっかり、頭が一杯になる年頃だぞ。隆君がいるのに、エッチ解消する為に他人の誘いに乗りかねない。」 「うーん、どうすっかなぁ。」 「テン、話ある。」 「何?パパ。」 「あのさ、凛から話聞いた。・・・なんだ。そのスッキリしないんだ?」 「・・・・。」 テンが、睨む。 「凛は、悪くないよ。アレは俺の趣味だから。」 「え?アレ、パパのなの?」 「そ、だから、凛は悪くないよ。」 「うん、分かった。」 「まだ、身体成長中だし、玩具は使わない方が良いんだけどね。そのさ、指じゃダメ?」 顔赤らめて、頷く。 「そっかぁ。ダメかぁ。うーん。」 暫し沈黙。俺、逃げたいんだけど。 「じゃぁさ、週に何回までって、決めたら守れる?」 え?買ってやんの?マジかよ。 「凛に預けるから。そうだね。週に2回。2回まで。必要な時は、凛に言う。使い方も習って?」 えー!全部、俺に丸投げかよ! 「うん!分かった、ありがと!」 キッチンにいる俺に向かって 「凛、お願いだよ~!買ってくれるって!」 あのね、ゲームとかじゃないんだから、そんなに満面の笑みで喜ぶな。 「教育に良いとは、思えないんだけど。」 例の店に蓮と来てる。 「暴走されるより、マシ。ただの解消のためだよ。」 「でもなぁ~。」 真剣に選ぶ蓮。いや、そうだけどさぁ。 「これくらいかね、どう?」 いや、どうって聞かれても。使うの俺じゃないし。 「ま、まぁ、そのくらいかな?うん。」 「よし、コレとコレだね。」 え?二個も買うの? 「二個も要らないだろ?」 「どっちも身体合うかわからないだろ?管理すんの、凛だし。」 「そこ。なんで丸投げすんだよ。」 「だって、俺、ネコわかんねーもん。」 そ、そうだな。わからんな。 「おかえり♪」 いや、そんなにワクワして、待たれても。 「ちゃんと凛から、教えてもらえ。良いね。」 「はーい!」 はーい、じゃないよ。なんで息子にディオルドの使い方教えなきゃいけないんだよ。 「ね、どんなの買って来たの?」 まるでオモチャ待ってた子供みたい。いや、オモチャなんだけど、玩具ね。はぁ。 一通り教えて、今日は一個持ってった。 「盛ってますか?」 ゲシッと蹴りを入れる。 「元はと言えば、蓮がいつまでも持ってるからだろ?」 「だって、まだ使うじゃん。」 「キャビネットが、満杯になる量はいらん。」 「あーもー、こんな筈じゃなかったのに!もっと普通の子になって欲しかったよ。」 「何をもって普通と定義するか、そこが問題。」 「言い方、変えたって、我が子にディオルド買った事実は変わらない。」 もう、寝るかと立ち上がったら、テンが、俺に玩具返してきた。 「や、約束だから。はい。」 顔、紅い。良かったみたいですね。はい。預かります。中身がわからないように、袋買ってそれで受け渡し。 「そ、そのスッキリした?」 「え?あ、あぁ、うん。スッキリした。痛くなかったし。」 「そか、じゃお休み。」 「スゲ~複雑。」 蓮は俺の下半身に顔埋めてます。 「もう、今は大人タイム。テンの事は頭から離せ。」 離せるか!これから、息子と玩具のやり取りだぞ。萎える。 「ちっとも、勃たないじゃん。」 「葛藤してんのに、勃つかよ。」 今日は諦めて下さい。 「凛~。隆と喧嘩しちゃった。」 泣きながら帰ってきた。 「どうした?何で喧嘩したの?」 「玩具の事、言ったら怒った。」 グスグス泣いてる。 「何で玩具の話、したの?」 「えっ、えっ、あ、あのね、エッチ回数少ないから、ヒックッ、買ってもらったって。」 「んで、そしたら?」 「身体目的で付き合ってる訳じゃない。って。ゔゔ、んで、自分も我慢してんのに、親に頼んで買って貰うなんて、最低だって。フェ~ン。」 まぁ、隆君、正解だよね。 「ま、また、終わり?僕が悪いの?」 「良い悪いじゃないと思うけど、ちゃんと話し合えてる?」 「今日は出来なかった。」 「じゃ、週末、ちゃんと話し合いなさい。」 テンは経験が多分、豊富。葵ってクソガキにいつからかは分からないけど、身体を弄られてる。だから、我慢とか理性が働く年齢より先に快感を覚えてコントロール出来てないんだ。 隆君、受け止められるかなぁ。多分、どっかで修正かけないと、短期間で相手をコロコロ変えちゃうタイプになってしまう。 「いらっしゃい。ごめんね、テンの事。」 「いえ、俺もカッとして、怒鳴っちゃったから、泣かしちゃってすいません。」 「うん、ちゃんと話し合いして。」 「はい、ちゃんと話し合いします。」 飲み物とオヤツ出して、2人っきりにした。 重たい空気。 「な、テン。そんなに身体もたないか?」 「・・・分かんない。」 「玩具無いとダメ?」 「・・・前だけじゃスッキリしないんだよ。」 「ま、毎日?」 「ち、違う、毎日じゃないよ。うん、我慢出来ない時だけ。」 「あ、あぁ、そうなんだ。俺てっきり毎日かと思ってた。」 「ち、違う。皆んなは知らないけど、普通にその、1人エッチしたくなって、我慢出来なくなったらやる。玩具も、自分で持ってない。」 「え?どうしてんの?」 「凛が、管理してる。」 「ま、マジか?使う時、わざわざ借りに行くの?」 「うん、自分用のね。恥ずかしいからまだ、一回だけ。」 なんか気が抜けた。 「怒鳴ってごめん。俺の早とちりだね。テンが、俺と玩具おんなじ目で見てるかと思った。」 「ち、違うよ!隆は、隆は大切な人だよ。玩具は、その好奇心的な?」 「玩具使わなくちゃいけない位、我慢出来なくなったら、俺を呼べよ。玩具なんか使うなよ。ちゃんと抱く。」 「隆!うん、玩具よりね、隆が良い。ギュウッて抱きしめてくれるし、キスもしてくれる。玩具は終わったらなんか虚しいんだ。」 「そりゃそうだよ。玩具だもん。」 クスクス笑う。うん、テンは笑顔が1番。 「ごめん、勃っちゃった。」 「フフッ、うん、僕も。」 もう三時間。長いけど年頃のカップルだもんな。そっとしとくか。 暫くしたら、隆君だけ部屋から出て来た。 「すいません、ちゃんと話し合えました。仲直りしたんで、大丈夫です。」 「良かったね、テンは?」 「あ、あの、ね、寝てます。すいません。」 ん?話し合いで寝る? 「俺、帰ります。また、来て良いですか?」 「あ、あぁ、勿論。じゃ、またね。」 隆君、見送って、テンの部屋を覗く。 うーん、残り香。 スヤスヤ、テンはお寝んね。服は着てるけど明らかにエッチ後の余韻。ま、仕方ないか。仲直りの後のエッチって、定番なんだろうか? 「なんだかさぁ、超高速で大人になってくなぁ。」 「まぁ、下半身だけだけどな。」 「ゔー、そこだよなぁ。そこが問題。」 「でも、相手が隆君なら、大丈夫なんじゃない?」 「んー、そうでも無いかもなぁ。今日さ喧嘩してたから、仲直りの話し合い、部屋でしてたみたいなんだけど・・・。」 「あー、仲直りエッチか。」 「そ、多分、俺の能力持ってんじゃないかなぁ。」 「恋人同士だから、能力なくったって、やりたい年齢だけどな。」 「こう言ったら悪いけどさぁ、外見俺にソックリで、中身、蓮だろ?んで、ネコ体質だ。ちゃんとどっかで、ケジメつけないと欲に負けかねないよ。」 「確かになぁ。高校、大学になったら、自由度上がるしな。それまで、隆君と付き合ってるか分からんしな。」 「て、おいっ!どこ触ってんの!」 「凛のJr.。」 「もー、真剣に話してんのに。」 「最近、ご無沙汰じゃんか。もう、待てません。」 「せめて、寝室!」 「テン、寝てるんだろ?大丈夫っ!」 「うわっ!」 ソファーに押し倒される。確かにご無沙汰だけど、リビングはヤダなぁ。 「んっ、ハァッ、ううんっ!あぁ!」 「凛、ビンビンだよ、溜まってた?」 「う、うっさい!見たらわかるだろ!」 「わかんなーい。」 俺のモノの先端を舌で舐め回す。尿道口を舌で拡げるように突く。 「ん、ふっ、ううっ!ハァッ、蓮!」 「何?他の場所も、触った方が良い?」 「今日、意地悪だ。」 「そう?素直に反応して欲しいだけだよ。」 「ううっ、ん、んん、う、後ろ、後ろもっ。」 「了解。エロくて紅い実を頂きます。」 「も、もう、蓮のバカッ!」 双丘を開かれ、秘孔を舌で解される。 久しぶりの快感で、腰が揺れる。 「んっ、ハァ、良い、蓮、良いっ!」 「素直が一番。」 指をやっと挿れてくれた。 「あぁ、んっ、イ、イイッ!もっと、ね、もっと欲しいっ!」 「欲張りだな。まだ少し狭いけど、欲しい?」 「うん、欲しいっ!」 「じゃ、これが良いね。」 蓮の上に跨る。騎乗位だ。恥ずかしい。 「コレ、あんまり好きじゃない。」 「自分の好きなように動けるから、痛くないだろ?」 「そうだけど・・・。」 ゆっくりと蓮の昂りに秘孔を当てて、腰を降ろす。 「ん、ハゥッ、クッ、あぁ!」 体重が掛かるから、深くまで挿さる。 「自分の好きな様に動いて?」 「うんっ、わかった。」 ユルリと腰を上下したり、弱い所に擦り付けたり、蓮を味わう。 「はぁ、んっ、はっ、んっ!」 「胸も紅いね。ほら、触ってあげる。」 クリクリッと捏ねたり、摘んだり。 「あっ、うんっ!はぁ、あぁんっ!」 気持ちいい。蓮が触れてる所、全部イイ。 徐々に腰も激しく動かす。もっともっとと。 「堪んないね。綺麗でエロい。最高だ!」 「はぁんっ!うんっ、あ、あぁんっ!イイッ!」 (ん?寝ちゃってた?あ、隆帰っちゃったか。悪いなぁ) テーブルの上に書き置き。 [寝ちゃったから、帰るね。目が醒めるまで居たかったけど、グッスリ眠ってたから。疲れさせちゃったかな?ごめんね。大好きだよ。 隆] ふふっ、なんか嬉しいな。これが思いやりだね、パパ。分かったよ。一緒にいれないけど、なんか心が満タンって感じだ。 トイレいこ。 扉を開いたら、声がする。リビングから。照明は少し暗くしてあるけど、見える。 あ、パパと凛、エッチしてる。 なんか、凛、綺麗。髪を下ろして、顔もいつもの親って、感じじゃない。頬は、紅が射した様に紅くて、白い肌が浮き立つ。 恋人同士に戻ってる。 声も艶っぽくて凄いな。あれが大人のエッチか。僕もあんな風になってんのかな? 蓮が、腰を掴み、下から突き上げる。 「ンアッ!ううんっ!はぁんっ!うっ、うわっ!」 「イイ?凛?ちゃんと気持ちイイ?」 「うんっ!イイッ!あぁっ!く、くる!来そう!」 ん?何がくるんだろ?わかんない。 「あぁっ!イ、イクッ!イク、蓮!」 綺麗な髪がパパの動きで揺れてる。 ビクビクッと痙攣し始めた! 凄いな、あんなに感じちゃうの? 「あぁー!ヒィッ!あ、あぁ!」 ドサッと凛と入れ替わってパパが見えた。 目が合った。指を人差し指立てて、シィ~って、部屋に戻れって合図してる。 うん、お邪魔しちゃダメだな。静かに部屋に戻った。 「ん、あっ、な、何?蓮?」 「え?なんでも無いよ。ほらっ!」 「ヒッ!あぁんっ!クゥッ!あっ、んっ!」 「久しぶりだから、沢山イかなきゃね。」 「はぁ、ん、そんな、の無理っ!」 「無理じゃないよ。イかせてあげるから。」 「ハァッ!ヒッ!ま、またイクッ!あぁ!イクッ!」 「今日は、アレだな、やっちゃうかな。」 「はぁ、な、何?」 「潮吹き。」 「や、ヤァ、ヤダっ!」 「ん~、決めちゃったもん。沢山、噴いてね!」 膀胱と前立腺狙ってガツンガツンッと打ち当てる。膝が、奥にあたる度、ビクッビクッと引き攣る。 「やぁ、噴きたく無い!あぁん、やめてぇ!」 「なんで?気持ちイイでしょ?」 「頭、おかしくなるっ!」 「なっちゃえ。SEXの間くらい、理性飛ばして夢中になれ!」 「あぁ!クゥッ!あっ、あ、で、出ちゃう!出ちゃうよぉ!」 凛のモノから突き上げる度にプシュップシュッと体液が溢れる。さっき、テン見てたな。多分、今も見てる。視線を感じる。 テン、これが大人のSEXだ。遊びじゃない愛し合う2人が交わるんだ。 す、すごいや。こんなにハッキリ見た事ない。凛が、乱れて喘いでる。いつも、固い事ばっかり言ってる凛が、凄くエロい。部屋に戻ったけど、気になって仕方ないから、そぉ~と見てる。 僕もあんなに感じるようになれるかな?隆大好きだから、なれるよね。そっと扉をしめて、ベッドに潜った。

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