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第108話
「ただ今〜。」
「あ、おかえり。お疲れ様。」
蓮が、大っ嫌いな出張からご帰還。
「付いてくる約束はぁ?」
ブツブツ言いながら、ご入室。
「ごめんって。まさか、天馬が、おたふくに罹るとは、思わなかったよ。」
純血のディウォーカーが、おたふく。風邪ひとつひかなかったのに、大学生で。
「子供が病気だったんだ、仕方ないだろ?」
恋人と同棲中だけど、うつったら大変だから自宅療養させてた。
「で、様子は?」
「ん、もう大丈夫。家に帰ったよ。」
「じゃ、2人きり♡」
飛びついてきた蓮を交わして、
「もう、遅いから寝るよ。ほら、遊ぶ体力あるなら、シャワー浴びて来て。」
「冷たくない?ねー。」
冷たいも何も、もう30年越えてんだぞ。落ち着いてくれ。
何とかなだめて、久々に所定の位置に潜り込んで眠りについた。
朝飯食いながら
「あ、ほら、あのピンク頭。出張先で偶然会ったよ。」
「あー、うん、彼氏付きで家にも来た。」
「え?来たの?」
「お騒がせしましたってさ。まぁまぁ、仲良しこよしで。」
「成る程。うーん、でもまた、闇の奴等、始末する時会うんだろなぁ。」
「俺も行くよ。」
「うーん、凛は留守番。」
「家に居たって、襲われないとは限らないだろ?いつも、1人で行っちゃうけど、結構怖いんだけど。」
「マジか。う〜、悩ましいな。天馬を家に戻したら、楽なんだけどなぁ。」
「天馬は、独立したんだよ、俺たちの都合で動かせる歳じゃないよ、馬鹿だな。」
「とりあえず同伴ね。」
「その言い方、やだな。意味違うし。」
た、確かに俺、強いとは言わない。過去を振り返っても、足引っ張る役目だったし。自分でストレス作って盲目になったし。分かるけど多少は、役に立つんじゃない?そんな風に思わなきゃ、ディウォーカーの意味が無い。
「まだ、昼!買い出しも行くし!」
俺の腰に巻き付いて離れない。
「悪いのはこのエロい腰つきだ!報告無しにまた、モデルやったし!」
長い出張の間に、街でスカウト。昔モデルやってたけど、時間も経ったし、外見も多少変わったから、名前を出さない約束でちょっとモデルした。これが気に入らなかったらしい。
女性ファッション誌に載るからバレないと思ったんだけどなぁ。
「次からは報告するから!もう離せってば。」
「俺がどんだけ心配してると思ってんの!」
「ちょっと小遣い稼ぎしただけだろ。こんな地方のモデルなんて気がつかないよ。」
「なんで、あんなに露出高いんだよ〜。も〜。」
確かにほぼ全裸、赤い薄い布を巻きつけてるだけ。
「あと、なんで、プライベートな写真も使ってんだよ〜。」
夏の終わりに蓮と2人で海に行った。
シーズンも終わりで人も少なくゆったり1泊。
泊まったリゾートホテルのベランダで、振り向きざまのバックショット。
「あれ、ちゃんと穿いてるじゃん。」
「・・・ハンケツなんだけど。」
「・・・・よく見てるね。てか、よく載ってる雑誌見つけるね。買う勇気も凄いけど。」
「凛に対する嗅覚が、鋭いの。買うのに勇気要らない。男性誌にもしっかり載ってたよ、2枚とも。」
え?聞いてない。
「それ、聞いてない。」
「聞いてないも何も姉妹雑誌なら、載ります普通。」
「あ、あ、あっそう。」
「もう、何度もいわすな。自覚なさ過ぎ!」
それに関しては、華や天馬からも既にお叱りを受けてます、ハイ。
だからって、昼間っから盛るな!予定があるのに!
「出掛けるから、昼間はやんない!」
「どこに?イチャイチャしたい〜!」
「久々に、モール!今日セールなんだよ、好きなブランドの。」
「セールじゃなくても、買ってやるよ。」
「セールでいかに良い物を安く買えるかが、醍醐味なんです!食品も買えるし。」
「そんなに切り詰めなくても良い生活だろ?」
「兎に角!俺は今日行きたーい!」
ブンッと振り切り、さっさと出掛ける準備。
「俺は?俺、留守番なの?」
「別にそんないい方してない。一緒に行ってくれるなら、まぁ楽しいから嬉しい。」
「じゃぁ、行く〜♪」
あ、待て、確か大手のアンダーウェアの広告も撮ったぞ。確かあれは店舗用。
ヤバイ。モールにあったら、殺される。
「あ、る、留守番でも良いよ?」
「・・・そ?あー、何かブーメランパンツ履いてるパツキンのロン毛モデルの広告見たよ。いやぁ、際どい写真だったね。あれが、凛だったら正座で説教だな。」
何だよー。バレてるじゃん。こぇぇよぉ。
「俺的にはう〜ん、黒い方が好みだけど、赤いのは美しさが、際立ってたな。うん。」
「え?良かったの?」
「やっぱ凛かよ。もー。何してんだよ。襲ってくださいって言ってるようなモンじゃんか。」
「俺も、出来上がってちょっとビビったよ。思ってたより、ギリギリ。」
「ギリギリじゃねーよ。アウトだよ、お馬鹿。」
「仕上がり見てないもん。しょうがないだろ?」
「あの、白いアンダーウェアの2枚は、良いよ。綺麗。」
「何で全部、知ってんの?」
「ネット社会を甘くみんな。モデル・凛が復活って、大騒ぎだよ。」
名前出してないのになぁ。
「まぁ騒ぎが落ち着くまで、1人で外出禁止。良いね?」
怒られなかったけど、まぁ仕方ないか。
「道、違う。どこ行くんだよ。」
帰り道、家と違う方向。ラブホ通りでもない。
「久々だからぁ、楽しみましょー♡」
「・・・・。」
モデルの件、根に持ってるな。
ハァ
「どこ行くの?」
「ん?秘密。」
「ちょ、ちょっと。ここ・・・」
SMクラブって書いてある!何だよ!何すんの?
「いやぁ、この街にもこんなん、あるんだねぇ。いやいや栄えたねぇ。」
馬鹿じゃないの?俺、そんな趣味無い!
「ヤダよ!入りたく無いよ。興味ないし!」
「あー、大丈夫。カップルだと、別に女王様とか居ないし。ラブホみたいなもん?」
違うだろ〜、あ〜も〜ヤダよ〜帰りたい〜。
ウキウキルンルンの蓮の後を、人生最期の日の様な空気でついて行く俺。嫌がっても、手を引かれちゃうから、もう俺に選択肢は無い。
受付で、支払いしてキーを受け取る。
部屋は・・・
黒を基調に、ベッドと、婦人科の診察台みたいなのと、壁には、鎖と足枷。
「とりま、シャワー浴びよ♪」
「・・・・。」
「なんで、そんな世紀末みたいな顔してんの?」
「・・・同意無しにこんなトコきたら、誰でもこんな顔になるわ。」
「何だよ〜折角来たんだから楽しもうよ。」楽しいのは蓮だけだろ!俺は引いてるし、怖いんだけど。
「パ、パンツも脱ぐの?」
「今からエッチすんのに、履いたまま?着替えないよ?汚れちゃう。」
そうだけど!蓮の息子さんは臨戦態勢だけど!俺の息子さんは、萎えてます!
仕方なく全裸待機。
何すんだろ。怖いよ〜。
「凛は、後ろ開発済みだから、今日は前をね、ちょっと開発します。」
そんな宣言いらねー。
「そこの台に上がって?」
やっぱり。診察台に上がる。自然と脚が開いて、もう、全部、晒してます。
ローションで、アナルを弄って前立腺をコリコリやられたら、まぁ流石に勃ちます。はい。開発済みですから。
「ん、ハァッ!もう蓮、指ばっかり!ベッド行きたい!」
「ん〜、これからだから。」
何がこれからなんだよ。焦らされてもう、アナルが最奥が疼いて堪らない。
何か袋から出してる。細い棒。
「動かないでね?前に挿れるから。」
はい?前?前って、チン◯?チン◯に挿れる?
「や、ヤダよ!止めて!」
「大丈夫。シュミレーションやってるから。」
は?シュミレーション?どうやって?
「ヤダ、怖いよ!」
「任せとけって。ホラ、コレ挿れとくから。」
アナルに例の小さな巨人エネマグラを挿れられた。
「うんんっ!あぁっ、ハァッ!」
ダイレクトに、前立腺を刺激されて、腹の中で蠢いている。
「ジッとして?気持ちいいのは、わかるけど。」
「無理っ!無理だからぁっ!前弄らなくていい!」
「まぁまぁ、任せとけって。」
おもむろに、俺の、まぁ人並みのペニスを握ると、さっきの細い棒を先端に当てる。
後ろからの快感が強過ぎて、恐怖感はない。あー、もうどうにでもなれ的な感じ。
ニュルッ。
異物感半端ない。
「んんっヤダこれ!抜いてっ!」
「慣れるまで、動かさないから。」
腰は後ろの動きを止めない玩具からの快感で震えている。
しばらくすると、
「前からも前立腺刺激できるって。」
快感の渦の中にいる俺にはもうどうでも良い。
「ハァ、んっ、あぁっ!」
蓮の指が、細い棒を動かし始めた。
「んあっ!ウワッ!んんっ、やぁっ!」
今までに無い感覚。
オシッコ漏らす感覚、射精する感覚、腰が浮く感覚、色々混じってて訳が分からない。
「痛くない?」
「い、痛く無いけどっ、変っ、チン◯が、変になる!」
「萎えないね?気持ちいい?」
わからない。こんな感覚始めてだ。
「わ、わかんない。わかんないよ!」
前も後ろも挿れられたまま、ベッドまで運ばれた。
後ろの玩具を引き抜いて、蓮の熱いペニスが充てがわれた。
「ま、前も、抜いて?」
「まだ、駄目。痛く無いならもうちょっと我慢。」
ズルっと蓮の熱いペニスが挿入された。
「あっ、んんっ、あぁ、蓮、蓮っ!」
「玩具より、俺が良い?」
「あ、当たり前だろっ!ん、う、動いてぇっ!」
浅く、深く、前立腺を狙ったり、最奥まで突いたり、久しぶりの蓮からの快感を味わう。
「ウウッ、良いっ良いよぅっ蓮っ!」
でも、下腹が重い。もう何度か射精してる筈が、棒の所為で出せない。
「ハァ、ハァッ!蓮っ!前抜いてっ!出したい!」
「そうだね、何回かイッたからね。その代わり、ぜ・ん・ぶ、出してくれる?」
突き上げながら、蓮からのリクエスト。意味は分かる。恥ずかしいからヤダけど、ココは家じゃ無いし、片付けしなくても良いし、頭ん中は、気持ちよ過ぎて理性なんてどうでも良くなってきた。
「う、うんっ、全部、全部出すからぁっ!」
「わかった、じゃ、抜いてあげる。」
腰をくねらせて、中をえぐりながら、手を伸ばして、棒をスライドさせて出し入れしながら抜く。
「ウウッんんっ、あっあっ!んんっ!」
なんと棒を抜かれるだけで、またイっちゃった。ガクガクと痙攣して、強烈な快感に耐える。
全部、抜かれると、意思とは無関係に、ドクドクッと、数回分の精液が溢れる。
その間も、蓮の腰は止まらない。
射精感と後ろの快感で、虚ろな目で、自分のペニスをみてる。
「ほら、全部出して?」
「・・うん、出す・・・。」
揺さぶられながら、喘ぎながら、排尿する。
「・・・ハァッ、い、良いっ!」
両手を蓮の首に巻きつけて、深くキスをする。
「ん、んんっ、ハァ、蓮の変態。」
「あ、そういう事言うんだ。まだ、俺イってないからね。」
その後の記憶は殆ど無い。叫んで、喘いで、飛んだ。
「いつも、イヤイヤ言ってさぁ?最後ノリノリじゃん。もっと素直に楽しもうヨゥ。」
帰りの道中、蓮がブツブツ。
ラブホじゃないから、泊まれなくて疲れて眠いの!
「抵抗位、させろよ。誰が喜んで尿道攻めさせるんだよ。てか、眠い。家に着くまで寝る。」
マジかよ〜と言いながら運転してます。
や、平和なんだよ。平和は、良い事。蓮がいない間も、華や天馬が、居てくれて安心出来るようになった。
贅沢を言えば、そうだなぁ。
蓮の性欲、持て余してます。どうしたもんやら。
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