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第24話 俺のサムライ 2 (誤解)

高校に入学して三人で一緒に登校するようになってすぐ、俺は違和感を覚えた。  龍ちゃんと翠は中学のころ一緒に通っていた時となんら変わらず、恋人同士というよりはまるで友達のようだった。 あまりに友達の期間が長かったらこんな風になるのだろうか。 まあ、あんまり目の前でイチャつかれても困るけど。   学校ではしばらく色んな人に追いかけられた。 主に女子。 まあ自分の容姿が女子受けするのは知っていたが正直面倒くさい。 それと翠の弟の顔を見ようとする男子。 上級生たちに「ああ、あの運動会の時、八神に登ってたやつか」と言われた方が嬉しかった。 それが一巡すると、今度は翠と龍ちゃんのカップルについて聞かれたり、「理想のカップルよねー」的なことを聞かされることが多くなってきた。 そっちは正直しんどい。 龍ちゃんは今まで通り接してくれるけど、俺の心の中にどんどん澱が溜まってくるのがわかる。 だんだん息苦しくなってきた。 前は高校では絶対に龍ちゃんと同じ空手部に入るつもりだった。龍ちゃんと翠が付き合っていると知るまでは。 今も本当に入りたいのは空手部。 だけど、実際のところ考えてみたら、毎日の練習が終わって、龍ちゃんと帰る流れになったらきっと翠と3人になるわけで。 それを想像すると、結構しんどい。龍ちゃんたちが引退するまで1年半耐えられる気がしなかった。 龍ちゃんと付き合っているのが翠じゃなかったら。 同じ部活に入るのは勿論、もっと龍ちゃんに引っ付きまくり、彼女との邪魔はしないでも もし二人の間にいつか隙間ができたら遠慮なく割り込んじゃうのに。 相手が翠じゃ・・・何もできないよ。 やっぱり俺は姉ちゃんのこと、好きだし、悲しむ顔とか見たくないんだよな。 苦しい。 どうしたら楽になれるのかな。 そんな時に告白してきた女の子になんとなくOKしてしまった。 龍ちゃんに話したら、「よかったな」と言われた。 それが俺には物凄くショックだった。 そのショックを忘れたかったのか、ヤケになっていたのか。 俺は女の子たちと付き合い続けたけど、誰と付き合ってみても全然満たされなかった。 だけど、どうすることもできなくて・・・俺はずるずると同じ失敗を繰り返した。

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