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裁判記録:だから僕は――⑤
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腰砕けの笹木を抱えてシャワーを浴びさせて、ベッドに寝かせてやる。
(あー、面白かった)
幸せそうに眠る笹木の布団を捲り、中を覗き見た。身体のあちこちにキスマークが点々とついている状態に、自然と笑みが浮かんでしまう。
これを彼女が見たとき、どんな反応になるのやら……。
「もうひとつくらい、争いのネタを投入させてもらおうか」
どこかに彼女の私物がないか、アチコチ探してみた。するとベッドの下にある引き出しから、下着が出てきたではないか。
「へぇ、お泊りする関係なのか。なるほどね……。彼女を家に招き入れたあとに、行為に及んだソファにふたりで座ったとき、笹木はどんな気持ちになるのか、想像するだけで笑いが止まらない」
散々喘がされた上にイカされまくり、失神してしまったソファで彼女を抱きしめることが、果たしてできるのか!?
「それにしても、質素な感じの下着だな。倹約家の年上なのか? それとも、もういい年なのかも」
色だって、白とグレーと肌色しかない。
レースなどの装飾品が一切ついていない下着を一旦手に取り、しげしげと眺めてから元に戻した。
「彼を美味しく戴きました。ご馳走様ですっと」
笹木の家に行く前に寄った、コンビニで見つけたリラ○クマのメモ帳に、さらさらっと書いて下着の上に置いてやる。
「コレを読んだら、リラ○クマがイラックマになるかもね」
しっかりと浮気の証拠を残し、その場をあとにしたのだった。
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