「へぇ、答えてくれないという事は、そうなんだろうね。いっその事、えぐっちゃおうか？」 「くっ!?」 「それとも俺が噛み取ってやろうか？　どっちがいい？」 　アキさんの顎を掴んで正面に向けさせると、ふわりとした笑みを浮かべた。その嬉しそうな表情に、胸の奥がきゅっとしなる。 「竜馬くんの好きにしていいよ。俺は構わないから」 「何、強がり言って――」 「竜馬くんが何らかの手を使ってそこに傷を作っても、大きくなればなる程、穂高さんの付けた痕が大きくなるんだから」 　その言葉に、頭を鈍器で殴られたような衝撃を受けた。もしかして今から俺がやろうとしていることは、同じことなんじゃないだろうかと思わされてしまった。 　アキさんを抱いてしまったら、アキさんの中にある井上さんが今まで以上に光り輝いて、大きくなるのかもしれない――その証拠にこんな状況だというのに、さっきから落ち着き払っている様子も、何だかおかしい。 「何で、そんなっ平然と――」 （乱してやる……。そして穢してやろう。心の中の井上さんが大きくなる前に、俺に溺れさせちゃえばいい!!） 　両手で顔を押さえ込み、何かを言いかけた口を強引に塞いでやった。無抵抗でいるアキさんの舌を、ぐちゅぐちゅを吸い上げてみる。 「ぅうっ!?　やぁっ…あっ」 　嫌がったのか感じたのかは分からなかったけど、反応してくれたことにほっと胸を撫で下ろした。もっと感じさせようと、両手を使って身体のあちこちに触れてやった。 「んっ、ぅ、っ……」 「吸いつきたくなるような、白い肌をしているね」 　首筋をなぞるように舌を這わせて、アキさんをじっくりと堪能してみる。縛り上げられていても、もっと抵抗するだろうなって俺の中では思っていたのに、まるで進んで身体を提供してくれる姿に、どんどん責めたくなってしまった。 　キレイな色をした乳首にねっとりと舌を這わせてやると、ピクピクッと身体を震わせた。 「へえ、男でも感じると乳首って勃つんだ。アキさん、気持ちいい？」 　感じさせるべく執拗に舌先で転がしつつ、反対の手で残っている部分を摘んで可愛がってあげる。 「はぁはぁ……っ、あ、ンっ」 「恥ずかしがることはないよ、こんなになってるんだし。もっと声を出して」 　そう告げた途端にぎゅっと目をつぶり、顔を背けて唇を噛み締めた。 「それって井上さんに、操を立ててる感じなのかな。彼以外の男に、感じないようにしなきゃって。無駄な抵抗なのにね」 　そう、無駄な抵抗なんだ――泣き叫ぼうが必死に抵抗しようが、井上さんは俺の行為を止めることが出来ないのだから。 「うぅっ……。ほらかさ、んっ、ひっ……」 「どんなに泣いたって、やって来ないよ。諦めて、快感に身を任せなって」 　泣かせてしまったことに若干焦ってしまい、それを隠すのに半勃ちになってるアキさん自身を掴んでだ。爪が伸びていたせいで、ちょっとだけ刺さってしまったらしく、身をよじりながら痛みを訴えられてしまった。 「ああ、ゴメンね。自分以外のモノを触る機会なんてないものだから、つい。でも分かるよ、ナニをどうすればいいか」 　お詫びにすごくすごく、気持ちよくしてあげる。 「これで気持ちよくするのと握りしめられるの、どっちが好き？」 　アキさんの顔を覗き込みながら目の前で指を使い、輪を作って見せた。だけど眉根を寄せて、首を激しく横に振る。拒否られてもヤること、しちゃうけどね――。 　さっきの続きとばかりに乳首を責めながらアキさん自身を握りしめ、上下に扱いてあげた。 「うぁ、あ、あっ……はぁ、やっ！」 「アキさんって本当にエロいね。感度がいいせいか、瞬く間に勃っちゃうなんて。可愛いにも程がある」 　手の中でどんどん大きさを増していくのを感じ、胸の奥がうずうずして、しょうがない状態だ。 「も、やめ……ぁああっ、ひゃ、んんっ……い、イヤっ……ぅ」 「イヤなんて言いながら、こんなに溢れさせて……しゃぶって、キレイにしてあげるね」 「な、舐めちゃ、だ、ダメ……んなの、しな……いっ、で、やあぁっ！　ぅあっ……あ、あ、ぁっ」 　大きく育ったアキさん自身を、思いきりぱくっと口に含んだ。じゅるじゅると音を立ててキレイにしつつ、ゆっくりと上下にスライドさせてみる。あまりの気持ちよさに時折腰を浮かせて、ヒクヒクさせるアキさんを見ることが出来て俺自身、幸せでいっぱいになった。 「すっごく美味しいよ、アキさん。しかも脈を打って、ビクビクしちゃってる。もっともっと腰を使って、気持ちよくなってごらん。俺がイカせてあげるから、さぁ」 　感じまくってる彼を見るべく口を使うのを止めて、両手で勢い任せにしてあげる。すると、声にならない声をあげながら腰を使いまくったアキさん。喘ぐような呼吸をしながら、苦しそうに顔を歪ませる。 「ひぃっ……も、やらっ、いっ、イく……イっちゃう……くぅっ!!」 　身体を仰け反らせて痙攣させつつ、自分の身体に白濁を撒き散らすアキさんが可愛くて仕方ない――。 「すごっ！　いっぱい出たね！　そんなに気持ちよかった？　アキさ――」 「千秋っ!?」 　俺の声に被さるように聞き覚えのある声が聞こえてきたので、アキさんの身体から声のしたところを見た。そこにいたのは、遠くにいるはずの井上さんだった。息を切らした状態でこっちを見つめている様子に、慌てふためくしかない。