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ふたりきりのクリスマスナイト☆⑱
(スタイル抜群の、可愛いサンタが舞い降りた)
「アリスの衣装のときよりも、スカートが短いせいと中身がアレなので、すっごくスカスカしてます」
スカートの裾を両手で引っ張り、恥ずかしそうに膝頭を擦り合わせて赤面する千秋。
「その格好じゃ冷えるだろうと考えて、千秋用のホットワインを作っておいたよ」
細身の肩を抱き寄せてテーブル前に誘い、その場に座らせてから、くっつくように隣に座り込む。
「さぁ呑んでごらん。きっと温まる」
横目でちらっと見、その手にマグカップを握らせてやった。
ちょこんと正座をして座るのはいいが、思いっきり太ももが露わになっているので、正直目のやり場に困ってしまう。
「ワインの香りとオレンジの香りが漂って、すごく美味しそう。いただきます」
口をつけたのを確認後、俺も自分用のマグカップを手に取り、千秋と同じように香りを堪能してから呑んでみる。
「ほどよく甘いから、ぐびぐび呑めちゃいそうですね。これは危ないお酒だなぁ」
ちょっとだけ上目遣いして、何か企んでいるでしょうという表情をありありと浮かべた。
やはり長く一緒にいると、作戦を読まれてしまうのか――。
「温めて、アルコール分を飛ばしてあるから大丈夫。俺のせいで風邪を引かせたら、職場に迷惑をかけてしまうからね」
アルコール分をキープしながら温めたのは、内緒にせねば。
「それよりも千秋、今年島で作ったチーズが観光客に売れたそうで、試しに買ってみたんだ。食べてごらん」
これ以上のツッコミを避けるべく話題を変えて、切り分けてあったモッツアレラチーズを爪楊枝で刺し、千秋の口元にもっていった。
「島の特産になるといいですね。はむっ」
差し出したチーズにかぶりついた姿は、ほわぁんと色気が漂っていて、ごくりと喉を鳴らしてしまうレベルだ。
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