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ふたりきりのクリスマスナイト☆⑲
「ん~っ、すっごく美味しいです!! 穂高さんも食べてみてください」
千秋の可愛らしさに目を奪われ、固まったままでいた俺の手から素早く爪楊枝を取り上げると、テーブルにあるチーズ目がけて突き刺し、早く食べろと言わんばかりに、ぐいぐいっとそれを口先に押しつけてきた。
(普段以上に強引な千秋、結構いいかもしれない)
慌ててチーズを口に入れた俺を見て、嬉しそうに瞳を煌かせながら、にゅっと顔を寄せてくる。
「ねっねっ? すっごく美味しいでしょ?」
千秋の潤んだ瞳に映る俺の顔は、余裕の笑みを浮かべることすら出来ず、どこか困惑に満ちた表情だった。
いつも自分がリードし、そういう雰囲気を作って、流されやすい彼をまんまと押し倒していたのに、酔いはじめた千秋がリードするせいで調子が狂ってしまう。
ここは負けじと、積極的にいかせてもらおうか。
近寄っているのをいいことに、ぎゅっと腰を抱き寄せてみた。
「らーめよ、ほらかさん。今は美味しいチーズを堪能してるんらから。俺は食べれません」
言いながら腰に回した腕を掴み、触るなという感じでポイする。
さりげなく拒否られて若干落ち込む俺を尻目に、口元を緩ませてチーズを食べ、ぐびぐびとホットワインを飲み干した。
ペースが早いから、酔い潰れるのも時間の問題だと思うのだが――強気な千秋に、何だか手を出しにくい。
「……ホットワインのお陰で、あっつくなってきちゃった。もぉ脱いじゃえ!」
ふらふらっと立ち上がり、まごつく手で大きな白いボタンを外して上着を脱ぎ捨て、その場に放り投げてから、ウエストがゴムで出来ているスカートを大胆にも、足元へと一気に落として脱いでしまった。
炎が揺らめく、キャンドルに照らされる千秋――透け感のある青地のキャミソールから見えるボディラインとTバックが相まって、その艶めかしい姿に、生唾を飲み込むしかない。
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