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第6話
「……………………ぼ、僕?」
「そうです!
アーサー様と同じ血を引くあなたであれば!アーサー様のノーザンを扱えるかもしれません!」
い、いやいやいやいや!!
なにいってんの!?このひと!
「………………でも!アーサーさんって死んだの二年前?位なんでしょ!?」
「我々の1年は貴方方、地球の方々から見ると一世紀に相当します」
「長っ!?」
「………………だが、仮にこいつがアーサーの血を引いてるとしても、こいつがノーザン?を扱えるとは限らないんじゃないか?」
そう主張する聡に、確かに!と思い
隣でブンブンと縦に首を振る
そんな僕達の様子にお姫様は苦笑しながら、でも………………と反論を始める
「ですが…………召喚魔法を使ったら、貴方方が選ばれたので………………ノーザンを間違いなく扱えると思います……………………」
「え、えぇ……………………」
「と、とにかく!
ノーザンを触ってみてもらえませんか?
もし触って無理なら…………元の世界にすぐ戻しますので!お願いします!!!」
「えぇ…………そんなこと言われても………………」
「お願いしますっ!!
人間族の未来がかかってるんです!」
「う、え、ちょっと!
や、やめてください…………顔上げて………!」
正直、異世界の争いなんて興味ない
勝手に争い始めたんだ…………自分たちで解決すればいいと思ってる
それに……知らない人のために自分の命を捨てるほど僕は性格がいいわけではない
けれど………………お姫様に目の前で頭を下げられて、お願いされては………………もうやらざるを得ないようなきがしてくる………………
渋々だが、頷くととても嬉しそうに手を握られ、早速ノーザンの元まで案内される
僕達が召喚された大きな部屋を出て、しばらく廊下を歩き、隠し扉らしきところをくぐり抜け、地下4階まで下がると、目の前には大きな扉が………………
「んしょ……っと!」
「ぇえぇえええええ!?」
「?どうかされましたか?」
「い、いえ、なんでも………………」
石でできた明らかに重たそうな大きな扉をお姫様は少し力を入れただけですんなりと開けた
………………魔族より力弱いって……絶対嘘だ…………
お姫様の怪力ぶりに、もう僕が参戦するより、この人が戦った方が早いんじゃないか…………と内心思いながら、部屋の中に入ったお姫様のあとに続く
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