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第16話

「こ、恋人!?」 「ほう…………お前の恋人は勇者なのか」 「はい、なので大人しく彼に殺されてくれません?」 「ほう?」 恋人になった覚えない人から背中を押され、混乱したまま魔王の目の前にたつ ただでさえキスされて頭がごちゃごちゃなのに………………魔王に見下ろされたらもうなにがなんだかわからなくて……………… 冷たい魔王を前に、僕は持っていたノーザンの存在を忘れ………… 「え、えいっ!」 「………………は?」 「………………澪さん?」 魔王の腹によわよわパンチをしたのだった………… 訳の分からないという顔の魔王に、笑顔が固まってるジュダスさん 思考回路がショートしている俺にとってこれが精一杯の攻撃だったのだが……………… 「……………………てめぇ、バカにしてんのか……」 「す、すみませんっっ」 どうやら魔王を本格的に怒らせてしまったらしい………………

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