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第2話

「ことりさま」 「何?」 「今後の送迎は」 「いらない、何度も言っている」 「ですが」 「いらない、少し出てくる」 「では私もお供します」 「いらない。来ないで」 「かしこまりました」 父は心配しすぎだと思う。そんなに大企業でもないのに近藤を付きっきりにするなんて 近藤には暇をやりたい 「もしもし。ことりです」 「ことり~パパの声が聞きたくなったのかい?」 「いいえ。間違ってもそのようなことはない」 「冷たいなぁ。ことりは」 「うるさい」 「パパの声が聞きたくなったわけじゃないならどうしたの?」 「近藤をそっちに呼んで上げて。それか他で仕事あげて。僕にはもういらないから。一人で家のことや身の回りのことだってできる。僕に付きっきりだと近藤の時間が勿体ない。近藤にはたくさんの才能があるのに潰したくない」 「ことり」 「早急にして。そしたら夏休みにはそっちに会いに行ってあげるから」 「えぇ…わかったよぉ…」 父は渋々了承した

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