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第15話
「担任の五月女 悠里夏です」
教師にしておくには勿体無いくらいの顔立ちの男だった。
数学教師らしい。
顔立ちに良く似合う透き通るような声の人だった。
でもそれよりもその隣にいる副担任の方に僕は目を奪われていた。
「副担任の新庄 翔琉です」
そう。間違うはずもない…僕の愛しい恋人…
「…」
翔琉の仕事は公務員ということしか聞いていなかった。まさか教師なんて…
この先の交際が簡単には行かないことを悟った。
結局呆けたまま時間が過ぎる。
どうしたらいいだろう…隠し事は得意だ。おそらく全て隠せる、
翔琉はわかってた?俺が来ること…
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