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第29話

文化祭 こういう行事は好きじゃない。 だって無駄に人が来るし皆浮き足だってるからかやたらと告白してくる人数も増える。 去年も散々で…後夜祭で大きな銀杏の木の下で恋人となりキスしたらずっと一緒にいられるという変なジンクスがあるから僕はそこから動くことが許されなくて どうせ断るんだから無視すればいいのに… 告白してくる子達の気持ちを考えたらちゃんとお断りしないとならないという変な使命感から結局告白されて断ってそうして後夜祭は終わった 何も楽しめない。後夜祭でも沢山の面白そうなイベントがあるのにちっとも楽しくない さすがに銀杏の木の下で教師に告白するなんて奴いなくて翔琉はここには来なかったけど… 「みーなーせー!!」 「抱きつくな。隼人…鬱陶しい…」 「ごめんごめん。今年はどうするの?一緒に回れる?」 そしてもう1つ厄介なこと…それは両親がただの文化祭にわざわざ海外からやって来て僕をつれ回すのだ… 「まだわからない。あの人たち急にやってくるし」 そう…あいつらは仕事が忙しいので来るのか来ないのか当日を迎えるまではわからないのだ。 その間何も連絡は入らない。サプライズのつもりなんだろうが迷惑だ 「お前の親父さんかなりカッコいいよなぁ…おふくろさんも美人だし…去年も注目の的だったよなぁ」 「…うんざりだ…無駄に溺愛されるから…」 「いいじゃん。それだけ愛されるって素敵なことだよ!」 隼人は両親とはなかなかうまくいっていないみたいだ…

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