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第71話

特に準備もないので当日までゆっくり過ごしていた 当日。毎年しっかり見て回れないので見慣れているようででもどこか新鮮だった 「水無瀬、水無瀬」 「ん?」 「あれ!行こうよ」 「はぁ?占い?隼人興味あんの?」 「相性占いだってさ。面白そうじゃん」 「まぁ…いいけど…」 隼人に手を引かれ中に入る。薄暗い教室。何だか本格的。 でも占うのは一般の生徒だし… にも関わらず行列ができていた 「何か意外に多い…」 「あぁ。だって占ってるのあの蓮侑の血を引く息子だしね。テレビで見たこと無い?糸島 左近。天才占い師」 「は?あの?あの糸島?」 数年前からテレビで良く見るイケメン占い師。糸島 左近。彼の占いは当たると評判で学生にも関わらずテレビで見ない日は無いほどの人 「ここだったんだ…」 「うん。みんなが話してたじゃん」 「あ…聞いてない…」 「流石…水無瀬…」 ゆっくり進む列に並んで僕らの番になった 「いらっしゃい。水無瀬先輩。水戸先輩」 「俺たちのこと知ってるの?」 「えぇ。いつも一緒にいるから有名ですよ。特に水無瀬先輩が。今日はお二人が来る予感がしていました」 白いローブであまり表情は見えないが響く声が心地よくて目は強い力を宿らせていた 「お二人の相性占いでよかったですか?他に占いたいことありますか?」 本当は翔琉とのこと占ってもらいたかったけど怖くて出来なかった。だから隼人とのことを占ってもらう 「お二人は生涯隣にいる…そう出ています。」 頬を染めたのは隼人。僕はそれには気付かない。 「へぇ。隼人とずっと一緒なんだ…うれしいかも。」 心を許せる友人である隼人がずっと隣にいてくれるのは正直嬉しかった。きっと彼以上の友人はなかなか見付からないだろうから。 「み…水無瀬…?」 「ん?なぁに?」 「それって…どういう…」 「ん?だって生涯の友人でいられるってことでしょ?嬉しいよ」 「…水戸先輩…水無瀬先輩って…」 「うん…そうなんだよね…」 「頑張って下さい…どんな形でも側にいられることには変わり無いですから…」 「…なんか…うん…ありがとう」 「心中お察しします…」 「?」 二人のやり取りは僕には謎だった

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