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第72話
そのあとはプラネタリウムへ。
良く作り込まれたそれは美しかった。
そうしていい時間になり今日回ったところを思い返してみればさながらデートコースのようだった。
「楽しかったぁ…後は後夜祭かぁ。」
二人で並んで歩く。非常口側の人気の無い階段で休憩する。
少し声が聞こえていたので誰か先客がいるのだろう。
「お願い…一度でいいから…」
漏れ聞こえた声に隼人が反応した。
「うわ…お取り込み中?」
「さぁ?」
「ちょっと覗いてみよ?」
「やめとけよ」
「え?だってさぁ。気になるじゃん」
本来ならそういうゲスな真似はしたくないのだけど不思議と足が動いた
そっと覗くと…
「…あれ…新庄先生じゃん…相手は…ゆりちゃん先生?」
一年の頃担任だった五月女が翔琉の上に股がり押し倒していた
「ゆり…やめろって…お前には…」
「いや…無理…お願い…翔…」
「ここ学校。誰来るかわかんない。」
「じゃあ…学校じゃなきゃいいの?しょう…」
「…どういう状況…?二人はそういう関係?」
僕は色っぽい五月女を見つめることしか出来なかった。恐ろしく妖艶で…堪らない…
「ねぇ…翔…お願い…もう我慢できない…」
二人の影が重なる…
とてもお似合いだ…僕なんかとても太刀打ちできない…
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