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第91話
目を覚ますと見慣れた天井
僕は…
「ことり…起きた?」
「翔琉…翔琉…ごめんなさい…」
「ことりは悪くないよ…お水飲もうか?」
頷くと翔琉が水をくれた
「ありがと…」
そして僕を抱き寄せようと手を伸ばしてくる
「いやっ!!触らないで!!」
「ことり…」
「ちがっ…ごめんなさい…」
怖い…目の前で手を伸ばしているのは翔琉なのに怖い…
「…ことり…ごめんね…俺がもっと早く辿り着けてたら…ごめんね」
せっかく久しぶりに会えたのに…楽しみにしてたのに…
翔琉にこんな顔させたいんじゃないのに…
体は触れられる事を全身で拒否をしていた。
結局翔琉に触れられないままタイムリミットがきた。
「一人で大丈夫?」
「ん…」
「…誰か呼ぶ?」
「いらない…」
「嫌かもしれないけどご家族には連絡しておいたからね」
「…」
「俺はもうそろそろいかなきゃ…ごめんね。ちゃんとご飯食べるんだよ?」
「翔琉…」
怖かったけどゆっくりと翔琉に手を伸ばし翔琉の服を掴む
「ことり。無理しないで?震えてるよ?」
「やだ…どうして…こんなにも好きなのに…お願い…僕に触れて」
「でも…」
「お願い…僕が嫌って言っても泣き叫んでも触って」
自分で服のボタンをあけ体をさらす。僕の体にはいくつもの鬱血痕がついていた。それを見る翔琉は辛そうで…
「翔琉に触られたいから…お願い…お願い」
「わかった…本当にやめないよ?」
「うん」
泣き叫ぶ俺を翔琉はとても苦しそうに触ってくれた…
「翔琉!翔琉!いやだぁ!!」
「ごめんね…ごめんね…」
「お願い…下も触って…繋がりたいよ…」
そうして久しぶりの交わりは僕の叫び声と泣き声が最後まで止まず翔琉もボロボロと涙をこぼしながら…
苦しくて痛くて…でも暖かくて…
「翔琉っ…んっ…もっと…激しく…」
「怖いね…ことり…ごめんね…ごめんね」
震える僕の体を強く抱き締めながら翔琉が僕の中で果てた
「ことり…愛してる…」
「僕も…愛してるよ…」
お風呂に入れてもらいまたベッドに運んでくれたあと翔琉は帰っていった
僕の体はまだ震えていた…
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