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第97話

それからと言うもの美景さんは兄のいる時間を見計らって来るようになった 僕のカウンセリングと言う名の兄いじり… そんなことを毎回行われているうちに僕は人に触れられることが多少平気になっていった。 「うぅっ…何でまたあんたがいるんだよぉ…」 「ん?ことりくんのカウンセリングだよ?何か問題ある?」 「ない…です…」 「うん。いい子」 兄の子犬のような瞳…撫でる美景さんの楽しそうな顔… 「ふふっ…ははっ…」 「ことり!?どうした?」 「くーちゃんがたじたじなのが楽しい…僕の気持ちわかってくれた?いつもそんな気持ちだよ?」 「えぇ…そんなぁ…」 「ことりくんよくわかってんじゃん。いい子いい子」 さっきまで兄を撫でていた手で僕のことも撫でる 「あの…俺の存在無視しないで…寂しい」 「翔琉!!会いたかった!!」 「もう…美景さんに可愛がられて…俺が来たの気付いてないし」 「そんな拗ねないでよ。」 「さて…お邪魔虫は消えるよ。九頭竜。おいで」 「離して…」 「んんっ?なぁに?」 「何でもない…です…」 「ならいこっか。またね。ことりくん」 「はい。ありがとうございました」 美景さんは兄の肩を抱くと一緒に出ていった 「ことりー!!もう触られても平気に?」 「うん。だいぶいいよぉ。抱き締めて?翔琉」 恐る恐る抱き締める翔琉を抱き締め返す。もう…怖くない…だから沢山触って… 「平気?」 「うん。大丈夫だよ…翔琉温かいね」 「好きだよ。ことり」 そして夜は更けていった 「もう!!翔琉!!盛りすぎ!!体痛くて 動けないじゃんかぁ!!お出掛けしたかったのに」 翌日そう叫ぶ僕だった

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