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貴方を想う/左近side
今日は文化祭。
あまり乗り気ではなかったけれどクラスメイトがノリノリだったので断れず本業である占いを提供することになった。
きっとあの人たちが来る…朝起きてふと過った。
案の定二人が現れる。
この学校じゃ知らない人はいない美形二人組。
一人は水無瀬 ことり先輩。天使のようなルックスを持ちながら辛辣な言葉を浴びせほとんど笑わない。氷のプリンス。
そしてもう一人…俺の想い人…水戸 隼人先輩。誰にでも優しくおおらかで笑顔が眩しい太陽のプリンス
本人たちはそんな風に呼ばれているなんて知らないだろうけど
先輩は覚えてないですよね?入学式の日仕事の関係で遅刻ギリギリだった俺を体育館に案内してくれた。
そのとき見た笑顔が忘れられなくてずっと見詰めていたんです。
気持ち悪いでしょ?そんなこと絶対に言えないけど…
二人のことを占うと一生側にいると出た。これはいろんな形がある。友人としてなのか…それとも…伴侶となるのか…
ずっと水戸先輩を見詰めていたからわかる水戸先輩の水無瀬先輩への友情以上の感情…
でも…ごめんなさい。伴侶となるのはあなたじゃない…おそらく年上の…それなりの身分があり簡単な相手ではない人が水無瀬先輩が結ばれる運命にある人…そしてその人にはすでに出会っている…
本人が気付いているのかはわからないけれど…
相手の名前や性別までは俺にはわからない…
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