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「隼人。休憩入っていいよぉ」
間延びした話し方の店長から声がかかったのは三時間後。
休憩室に入り通知のランプが点灯していたので開いてみる
「あ。」
相手は高校時代俺が恋い焦がれてきた親友だった。
『元気?今日翔琉がきたんだ』
絵文字も何もないそのメッセージに貼り付けられた写真。
彼らは高校時代教師と生徒しかも男同士のカップルだった。
禁断な恋をしてきた親友である水無瀬。卒業式の時ボロボロに泣いてたことを今でも鮮明に思い出せる。
あのあと連絡が来て全てが丸く収まったことを聞いていた
今は専ら恋人の惚気話をするために連絡を寄越すことがあいつの楽しみになっている。
やはり元教師と生徒とはいえまだ未成年の水無瀬だからそれを話せる人は制限されるのだろう。
始めは苦しかったこの惚気も今はもうただただうざい。いや良い意味でね。
水無瀬が幸せそうで俺も嬉しい。もう恋心は残ってない
そろそろ新しい恋をって思って合コンなども誘われると行くようにしてるけどまだこの人っていう人には出会っていない
『仲良くて安心した。苦しくなったらいつでも俺のとこにおいでぇ』
『いや。それはないから』
『うわっ!辛辣!!んじゃまたな。』
『またね』
もう一度通知の表示。また水無瀬かと思ったのだが。
「あ!糸島だぁ!」
つい声を出してた。
『水戸先輩。こんばんは。今日はお久しぶりに会えて嬉しかったです。相変わらずカッコよかった』
「なにそれ。カッコいい?そんなこと思ってたの?可愛いやつめ。」
『お疲れさん!糸島。カッコいいなんて照れますなぁ!!糸島相変わらず美人さんだよね!今度デートしよぉ!!今週末か来週末はどう?』
送った後に気づく。そーいやぁ糸島週末関係なく仕事か…無理だよなぁ…
返信がくる前に休憩時間も終わって店に戻る
これから予約が入ってるのだ
店に戻ると忙しくてバタバタと時は過ぎ気付けば退勤時間が来てた。
「隼人!お疲れさん。また明日な!」
「はぁい!お疲れ様です」
その日は家に戻ると風呂も入らず寝てしまってた。
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