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薔薇の香りに導かれ……。(22)
僕の下の方で逞しい紅さんの一物が見える。
……ひた。
紅さんの一物が後孔に触れる。
狂おしいほどの熱が触れた箇所から伝わってくる。
「んっ……」
ゆっくり、僕の肉壁を掻き分けて紅さんが挿入 ってくるのがわかる。
「わたしだとわかるんだね。比良の肉壁がゆっくり開いていくよ……とても美しい。そのまま、力を抜いていて……」
「っふ、ん、ん……」
こく、こく、こく。
僕は何度も頷いた。
今から紅さんのものになるんだって思うと嬉しい気持ちが込み上げてきて、言葉が出ない。
視界が潤む。
僕は滲んだ世界で紅さんを見続ける。
「あっ、ああっ、んっ!!」
(熱い。焼けそうっ!)
中に挿入ってくる昂ぶりは僕が想像していたよりもずっと大きい。
キリキリ痛む。
最奥を目指す紅さんを締め付けてしまった。
苦しくて、また涙が目尻を伝う。
「比良、わたしの香りを嗅ぎなさい」
苦しそうに言った紅さんの呼吸は浅い。
「……んっ」
額から流れる汗を見て、僕はこくんと頷いた。
鼻孔を広げて肺の中に空気を送り込むようにして息を吸う。
「んっ……っふ……はぁぁ……」
そうしたら、さっきまで治まりかけていたジクジクした疼きと言いようのない脱力感がまた僕を襲った。
全身から、力が抜けていく……。
「そう、そのまま……わたしが比良の中に挿入っていくのを感じていて……」
口では痛いって言わなくても、紅さんはどういう状況下でも僕の気持ちをちゃんとわかってくれる。
僕を優先してくれる……。
すごく優しい人なんだ。
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