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薔薇の香りに導かれ……。(23)
「は、ぅ……」
一度は動きを止めた紅さんが、また最奥へと向かって来る。
紅さんの香りで中にいる紅さんの一物を締め付ける肉壁が緩んだ。
だけど大きく膨れた紅さんが通るのには狭い。
「あっ、ああっ!!」
僕じゃない異物が中に挿入ってくる。
痛い。
……苦しい。
だけどそれさえも嬉しい。
静かに、ゆっくり挿入ってくる――。
僕の両足は知らない間に紅さんの腰に巻き付く。
「挿入ったよ。比良の中に、わたしが……わかる?」
「ん……」
腰のあたりを見下ろせば、勃起した一物の下で僕と紅さんがくっついている姿が目に入った。
紅さんに抱かれてる。
そう思ったら、僕の圧迫されたお腹が急に疼きはじめた。
息を整えようと深く呼吸をすれば、紅さんから香る薔薇の匂いが僕を襲う。
「ぁ……ああ……あっ」
……これ……なに?
苦しいんじゃなくて……。
全部が持って行かれそうな感じがする……。
頭の中がぐらぐらする。
「くれないさ……」
「比良、わたしを感じてくれているんだね」
紅さんを咥えている肉壁が開閉を繰り返す。
紅さんを締めつけたり緩めたりをする……。
「動いて、ぼく……ぼく……お腹のおく、むずむずする」
「比良……美しいわたしの比良。もっと美しく咲かせてあげようね」
僕の腰がゆるゆると揺すられると、お腹の中で圧迫する紅さんが強調させられる。
「あっ、あっ……」
腰が跳ねると湧き水みたいに先走りが流れていく。
その液が紅さんに貫かれている後孔が濡れて、動くのを助ける。
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