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「愛している」の、本当の意味。(17)
――これが……本当の僕の気持ち。
僕の、はじめてのワガママ。
今まで誰にも言わなかった唯一のワガママ。
「っふ、んっ、ああっ……」
紅さんから与えられる刺激の何もかもに感じすぎて溜まっている涙をそのままに顔を上げて紅さんにお願いしたら――。
彼は目を細めて笑っていたんだ。
とても優しく。
とてもあたたかく……。
――僕を……想ってくれているって、そう思えるほどの笑顔を……。
「同情などするはずがない。どうしてそんなことができようか、愛おしい君。愛しているよ、比良」
「ふぇぇぇ……くれないさ……」
ワガママを言っているのに、こうして受け止めてくれる紅さんは優しい。
ぽたりと零れ落ちる涙は、押し寄せてくる快楽と、それから嬉しいという感情がごちゃまぜになったもの……。
ねぇ、本当に僕のことを想ってくれてるって思ってもいいですか?
勘違い、してもいいですか?
「くれないさん、ぼく、ぼく……んっ、んっ」
喘ぐ口は、紅さんによって塞がれた。
同時に、僕を包み込む紅さんの手がスピードを上げて扱きはじめた。
孔の中にある指もこれが最後だと言わんばかりに強く擦る。
「んっ、んっ、んぅうううっ!!」
とうとう、紅さんの愛撫によって、のぼりつめてしまった僕は勢いよく吐精した――。
すべてを吐き出してしまうと、言いようのない開放感が僕を支配する。
頭の中が真っ白だ。
もう、何も考えられない。
「はふ、はふ……」
紅さんの広い胸にもたれると、トクン、トクンって紅さんの胸から振動が伝わってきた。
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