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第51話.天然記念物?③

僕の話は分かりにくいからって、結局その場に居合わせた長谷くんに電話をして敦が詳しい話を聞いてくれた。 敦は芹沼くんが遊び人ではないってことにかなり驚いてた。 「で、好きだ。付き合って欲しいって言われた人と友達になったのか?」 「うん。友達は多い方がいいでしょ?」 敦が頭を抱える。 僕、変なこと言ってるのかな? 「誠くん?」 「拓海さん、僕何か変?」 「友達は多いにこしたことはないね。だけど、芹沼くんは誠くんに恋をしているんだ」 恋? 芹沼くんは僕に触りたくて、抱き締めたい? 「芹沼くんは友達にの前に何か言ってなかった?」 「えっとね。俺のこと知って欲しいって言ってた」 「それはね、自分の事を知って誠くんにも好きになって欲しいってことなんだよ」 「え? 僕が芹沼くんのことを好きに???」 難しくて訳が分からない。 たぶん、この好きは静とか敦に対するものとは違くて、芹沼くんが中心に世界が回る??? 「誠くん、色々と言ってごめんね。もう考えなくていいよ。芹沼くんとは友達として仲良くすればいいから」 「でも」 芹沼くんは、僕のこと好きって言ってた。 「もっと仲良くしたいって思ったら教えて。またお話ししよう」 「拓海さん、それでいいんですか?」 「このままだと誠くん知恵熱出しそうだからね」 聞こえてるよ! でも友達は仲良しでしょ? もっとって何だろう? うーん、ま、いいか。そう思ったら拓海さんに相談しよ。 あれ? そういえば静は何も言ってこなかったな。 「拓海さん、敦、静かにして。静が寝てる」 「え?! 本当だ」 眠れなかったって言ってたもんね。 寝てても静は可愛いなぁ。 しばらく見てたら急にパチッて目が開いてビックリした。 「寝てた?」 「ちょっとだけね。静、可愛い」 なんか今日の静は今までよりも可愛く見える。 「僕が可愛いなんてあり得ないよ。可愛いのは誠と敦だろ?」 どうしてそこまでして可愛いって言われたくないんだろう。

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