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✲第102話.【潤一の休日】まだまだ、足りない!①
敦が隣に座る。
ボディソープなのか、敦自身なのか甘い香りがする。
「なぁ、潤一っ……え?………」
気が付いたら押し倒して上から見つめる。
「敦」
緊張して声が震える。
格好悪いな。
「どうした?」
ずっと、そうしたかった。
そんな想いを込めて言葉にする。
「俺、敦のこと抱きたい」
「うん、いいよ」
敦が綺麗に笑う。
勢いよく顔を下ろして唇を合わせる。
そのあとどうしていいのか分からず、敦の顔中を舐め回す。
「ちょっと待って」
敦は俺を押し返して起き上がると少しイラつくような声を出す。
「敦?」
何を言われるのか不安で、名前を呼ぶ。
「キスだけでも気持ちよくなれるんだよ? 口開けて舌出して」
ふわっと笑ってから言うことを聞かなくちゃって思わせるような口調でお願いをされる。
口を開けて舌を出す。舌はどの位出せばいいのかわからないが、出せるだけ出した。
「気持ち良かったら同じことを返してね」
出来るか不安だけど、頑張る!
そんな気持ちで何度も頷く。その時に舌を噛みそうになったがそんなことはどうでもいい。
敦も舌を出して近付いてくると、舌で舌を舐めて俺の舌を咥えると軽く吸われた。
それだけで、甘く痺れて何も考えられなくなる。
唇は合わさっているのに、敦の舌は口の中を縦横無尽に動き回って舌が絡み合う。
気持ちいい!
されるがままになっていたが、さっき“気持ち良かったら同じことを返してね”と言われたことを思い出す。
何事も初めてはある。学習して応用するのが大切だ。
自分の意思で敦の口の中に舌を入れ、同じように舌に絡ませる。
敦のか自分のかわからない唾液がピチャピチャと音を立てる。
「ん、、んんっ、、は、、ん、、」
敦の声が漏れ聞こえて、気持ちいいんだって分かると嬉しくなった。
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