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✲第220話.◆◇愛しくて⑤◇◆
「美味し?! 吐き、出して!」
「無理だよ。もう飲んじゃったし。静の初めての精子、ご馳走さま」
「なっ? ……なら、僕も飲む……」
いかん、幻聴が聞こえる。
そりゃいつかはして貰いたいけど、初めてでフェラとか拷問だろ。
そんなことを思っていたら下半身を触られている感触がした。
「え?」
「ひゃっ、おっきいし、硬い」
嬉しいこと言われちゃったな。じゃなくて。
「静は舐めたり飲んだりしなくていいから」
「して欲しくない?」
「いや、して欲しいけど」
「なら、する」
ハーフパンツと下着を一緒に下されてしまう。
興奮してたから、腹につくほど勃ってるし。
形も色も静のモノとは違うし、他の人と比べたことは無いが、元彼女からは長いと言われたことがある。
コンドームは必ず着けるようにしていたが、根本まで全部入れると子宮口から子宮内にまで到達してしまう。
生でしたら確実に妊娠すると言われた。
静の中には全部入るのかな。
いつか挿れられたらいいな。
静はしばらく俺のモノを観察していた。
「無理しなくていいよ」
「無理じゃないから」
先端にチュッとされただけで一回り大きくなってしまった。
「まだ大きくなるの?」
「ごめん、まだ最大値までは結構あるかな」
「なんか凄いね」
敬語じゃ無くなった静もいいなぁ。
ペロッとされてから口に咥えられた。
「歯は立てないでね」
たどたどしく動く舌が何とも言えずいい。
どんなに下手でも静が舐めてくれているというだけで硬さが増す。
「ぷはっ、はぁはぁはぁ」
「息止めてたの?」
「だっておっきいから……隙間も出来ないし」
「いや、鼻で息をしようか。それともう舐めなくていいよ。その代わり手で擦って?」
俺の言葉に静は見るからにしゅんとする。
「僕が下手だから? 舐めない方がいい?」
「気持ちいいよ。でもずっと舐めてたら疲れるだろ? それに俺は遅漏らしいから」
「ちろう?」
「出るまでにかなり時間がかかるってこと」
時間を計ったことはないが、相手がギブアップしてセックスの間に1度もイかなかったこともある。
後でトイレで右手の世話になった時の虚しさったらない。
でも、今日はそれで良いと思ってる。
俺が気持ちよくなるのでは無く、静を気持ちよくする。
それが今日の課題だ。
途中で再確認しないと積極的な静を見てると忘れそうになる。
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