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✲第221話.◆◇愛しくて⑥◇◆
静の柔らかい手で触られるのもクるな。
でも優し過ぎる触り方ではどうしても物足りない。
「もっと強くお願い出来る?」
「え? この位? もっと?!」
一生懸命なのは可愛い。他の人の目に触れて欲しくないと思う程に。
このまま眺めているのもいいが、静を気持ちよくしないと。
目の前にいる静は俺のモノに夢中だから俺の動きには気が付かない。
手を伸ばして乳首に触れてみる。
「え? 何?」
まだ気持ちいい所にはなっていないのか不思議そうな顔をして見上げてくる。
「ここも気持ちよくなる所だよ」
「ふふっ、くすぐったい……です」
緊張が解けたのか、ふわっとようやく笑ってくれた。
「やっと笑った」
ギュッと抱きしめる。
「何を思い詰めてるのか、言いたくないなら聞かない。でも、無理はするな」
「鈴成さん」
「ん?」
少し覗き込むようにすると、静からチュッとキスをされた。
「今日がいいんです。指輪をもらった今日、鈴成さんに抱いて欲しくて……ダメ、ですか?」
どう見ても何か焦っているのは明白だ。
でも、今までの言動を思い返すと覚悟を決めて言っていることも分かる。
今日が自分にとっても特別な日になることは間違いない。
将来の話をして指輪を渡して、明さんと兄貴にその事を伝えて………。
そんな日に初めて静を抱く。自然な流れのような気もするが、そうでない気もする。
何かが引っかかっている気がして、落ち着かない。
だからといって何もせず、静をこのまま放っておくことなんて出来るわけもない。
ここまで望まれたのに答えないなんて、恋人としてもどうかと思う。
「怖くなったらちゃんと言うこと。約束できる?」
ブンブンと音がするくらいの勢いで何度も頷くと、ホッとしたのか優しく微笑む。
やっぱり笑った顔が1番可愛い。
結局2人とも全裸になっている。
俺のモノは臨戦態勢になっているがこのまま使わずに終わってもいいと思っている。
「ここ、触ってもいい?」
抱き締めた状態で、後ろの窄まりに指を当てる。
「拓海さんに教わって準備は出来てますから。大丈夫……です」
準備をしたということは、やはりあの時点でこういう事をすると決めていたんだろう。
キスをして舌を絡ませて静をベッドに横たえ、しばらくはキスを続ける。
静の唾液も舌も甘くてずっとこうしていたくなる。
そういう訳にもいかないので、少し離れてローションを手に取って温めつつまたキスをする。
後ろから意識が遠ざかったのか、身体の力が抜けている事を確認してからローションまみれの指を1本ゆっくりと入れる。
準備をしただけあってすんなりと入るが、すぐにキュッと締め付けてくる。
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