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第255話.◆晴臣の制裁

✳︎侵入者×静の描写があります ✳︎暴力の表現があります 晴臣さんが秀明さんから連絡があったからとここを出て行ってすぐに鍵の音がしてドアが開いた。 晴臣さんが帰って来たにしては早いと思っていたら、知らない人の声がした。 「誰か出て来たから金目のものがあるかと思ったら、何? 君はペット? 真っ赤な首輪付けて可愛いね〜」 ドアを閉めてカチャと鍵も閉める音がする。 「うわ、貞操帯なんて付けられて、苦しくないの? それともそれが良いドMちゃんなのかな? 俺、ドSだってよく言われるんだよね。相手してくれない?」 秀明さんが送り込んだ人かと一瞬思ったが、いつも『私以外の人間に足を開くな』と言っているのだから違うだろう。 首を横に何度も振る。 『嫌です』 「あ? 声出ないのか? へぇ、好都合だな」 段々と近付いてくる声に恐怖で体が震える。 「震えちゃって、小動物みたいで可愛いね。顔も俺好みだし、気持ちよくしてあげるよ。君のご主人様よりもね」 お腹の辺りを触られて嫌悪感でいっぱいになり、手を無我夢中で動かす。 パシッ その手を払い除ける形になる。 「ご主人様に操を立ててるの? いいじゃないか。後でたっぷりお仕置きしてもらいなよ」 肩を押されてベッドに仰向けに倒れた。 両手を一纏めにして頭上で固定される。 「恐怖で歪む顔っていつ見ても良いものだね」 これ以上汚れたく無いのに。 待ってるって言ってくれる夢の人が離れて行ってしまう。 そう思っても抵抗するだけの体力がない。 「時間もあまり無いだろうから口だけ使わせてもらおうかな」 秀明さんとした時のことを思い出す。 きっと頭を掴まれて喉の奥まで入ってくる、アレをされるのだろう。 苦しくて吐きそうになって、自分はもう人間として扱われていないと感じるアレ。 歯をくいしばるが、きっとこれもこじ開けられてしまうのだろう。 カチャカチャとベルトを外す音がする。 ヤダよ。誰か助けて! そう思ってから酷く頭が痛くなる。 前にもあった? 記憶を辿ろうとするが、濃い霧がかかっているようで何も思い出せない。 「食事持ってき?! てめぇ、何してる?」 晴臣さんが聞いたことも無いような低い声を出す。 「何だよ、もうご主人様が戻って来ちゃったか、残念」 「俺はその子のご主人様ではないよ」 「なら、しばらくそこで見ててよ」 「てめぇの言うご主人様に殺されるから無理だな」 僕の上から侵入者はいなくなり手も解放された。 それでもしばらくは動けなかった。 何がどうなっているのか分からないが、最近また身体を本格的に鍛え始めたと言っていたから、晴臣さんが負けることは無いだろう。 「静さん、耳を塞いで下さい」 「てめぇ、何する気だ!」 言われた通り耳を塞ぐが、ゴキッという鈍い音が聞こえてきた。 「うああああっ!!!」 「この子のご主人様にも来てもらいますよ。命は無いかもしれませんね」 ゾクっと背筋が凍るほど冷たい声だった。

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