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第294話.【敦の過去編 2】②

✳︎敦×女の子の軽い描写があります 次第に週2回の図書館での勉強が楽しみになってきた。 学校で習う前のことも先取りだって教えてもらったりするので、学校の授業も面白い程分かるようになってきている。 眞尋さんの教え方がうまいから自分でも頭が良くなったって思う。 勉強を教えて貰ってもう3ヶ月になる。 初めの約束通り毎回家まで送ってくれている。 「眞尋さん、本当に毎週ありがとね。オレ、眞尋さんに会うの楽しみなんだ」 勉強が楽しくなってきたからって続けようとしたら、急に抱き締められて言葉を飲み込んだ。 「眞尋さん?」 こんなに近くに眞尋さんがいて、ドキドキが止まらない。 「敦くん、次の金曜日は息抜きにどこか一緒に遊びに行こうか?」 勉強を教えてもらうだけの関係のはずなのに。 「まるでデートに誘われてるみたいですね」 笑い事にして終わるはずだった…………。 「俺はそのつもりで言ったよ?」 「え?!」 間近で見つめられて、目が離せなくなる。 段々と眞尋さんの顔が近づいてきて、キスされるんだって分かって目を閉じた。 男の人とのキスは初めてだったけど、女の子とするのとそんなに差はない。 キスをすること自体に嫌悪感はなかった。 やや長めのキスが終わって唇が離れると閉じていた目を開けた。 眞尋さんと目が合うと、微笑まれた。 「デート楽しみにしてるよ。待ち合わせはいつも通り図書館でいいね」 デートはするって決定事項らしい。 キスを嫌がらなかったから眞尋さんは受け入れられたって思ったのかな??? 好きが嫌いかって聞かれたら好きだけど、それが恋愛感情なのかって言うと………違うと思う。 そのことをちゃんと伝えれば良かったって後悔することになるなんて、その時のオレは分からなかった。 「あの………」 「ん? どこか行きたい所とかある?」 「いえ」 「じゃあ、俺に任せて。楽しみだな」 嬉しそうに笑う眞尋さんはキラキラしている。 そんな眞尋さんを見ていたら1回くらいデートに行ってもいいかな、なんて思ってしまった。 デートって何するんだろ? 小学生の時にした女の子とのデートはエッチなことしかしてなかった。 キスして、膨らんできた胸もんで、ネットで調べたオマンコに触って、ちんこ弄ってもらって。 オマンコがびちゃびちゃに濡れる子にはそこにちんこ入れさせてもらった。 うねうねとちんこにまとわりついて、気持ちいいのか気持ち悪いのかよく分からなかった。 中学生になってからはそういうことして無い。 もしかしたら眞尋さんはそういうことがしたいのかな? 男の人とするエッチには興味があるけど、調べたらお尻に入れるって書いてあった。 物理的に無理だと思うけど、体験談ではすごく気持ち良くてもう女性とのセックスには戻れないって言う人はばかりだった。 今日の放課後がデート? なんだけど、何するのかも分からなくてドキドキ、ハラハラ、ワクワクしてる。 エッチなお誘いは断ろうと思ってる。 人を好きになるってよく分からないし、お尻に入れるなんて特別な人以外無理だと思うから。 今日は全然授業に集中出来ない。 「敦? なんか今日はずっとボーッとしてるね」 「そうか?」 誠が心配そうにオレを見てくる。 「今日はお勉強の日でしょ?」 ドキッとした。 誠には大学生のお兄さんに勉強を教えてもらってるって言ってある。 「うん、そうだよ」 「やっぱり学校以外でもお勉強なんてイヤだよねー」 勉強が大嫌いな誠は勝手に勘違いしてくれた。 「でも、分かるようになると楽しいよ?」 「ええ? 楽しいとかありえないよー」 机に突っ伏して頬を膨らませる。 誠はそんじょそこらの女子よりも可愛いから、そんな仕草も似合ってる。 「いつか誠も分かるようになるよ」 頭を撫でるとふわふわの髪の毛が気持ちいい。 デートは眞尋さんのことだから楽しいことばかりだよね………? 自分に言い聞かせるようにして、午後の授業は気合いを入れた。 図書館に向かう足どりはちょっとだけ重い。

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