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左手の薬指の指輪は彼から少年への誓いの言葉
"君をずっと愛する" という愛の言葉
「ミツルくんもキザな事するね」
ふっと笑った椎名がユウの指輪を指でなぞる
「これはね、ユウくんの事が大好きってことなんだよ」
「...?」
「ずっとそばにいるよって....ずーっと一緒だよって意味なんだ」
あいまいな表現にユウは訝しんでいるがきっとこれが一番近い意味なんだと椎名は思った
一緒にいたいと常に思い続けていた彼からの贈り物
ーー離れていても君を想う、ずっと一緒にいるよ
けれどその裏には”せめて指輪だけでも傍にいさせてほしい...”と彼の願いが込められている
一緒にいられなくなってしまったことへの償い
この別れが本当に別れになってしまうのが怖い
自分を忘れないでほしい、許してほしい
........できれば好きでいてほしい
それは彼の不器用すぎる本音に思えて仕方なかった
「僕はね、また君たちが一緒にいられるようにできる限りのことをしようって思っているんだ」
「.....?」
瞬きをぱちぱちと繰り返すユウに椎名は微笑みながら続けていく
「ユウくんは今までたくさん頑張ってきたから、ここでちょっとお休みするの」
そしてユウの大きな瞳をしっかりと見据えるとはっきりした口調でこう言った
「今度はユウくんのためにミツルくんが頑張る番だ」
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