「捕まえたっ！！」 「やぁっ...」 「やじゃないのっ！着替えなきゃだめ！」 ユウにとっては着慣れない洋服は煩わしいものでしかなかった 汚れようが濡れようが本人は全く気にしていない 「んーっ！！」 「こらこら、そんなにひっぱったら伸びちゃうよっ！！」 ユウには頻繁に着替える事の意味が分からない 脱げ回るユウを捕まえて着替えさせる椎名は毎日追いかけっこをしているようだった 「ほら、足あげて？！脱がないと...」 ピンポーン、ピンポーンーー 「あぁっ！待って！！ユウくんっ！！」 インターホンの音を聞いたユウが椎名の腕をすり抜けるように玄関へ走っていく ユウは玄関先でぴょんぴょん飛び跳ねながら音の出所を探している 「もぉ、ユウくんは」 ”やれやれ”とやっとの思いでユウに追いついた椎名は急な来客に玄関の扉をあけた