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「で、今日はどうしたんだよ」 「お?そうそうっ!今日はお土産があるんだよ」 そう言いながら涼介は大荷物の中を弄っている 「ユウ、ちょっと来いよ」 名前を呼ばれると素直にユウは涼介のそばに走り寄った 涼介はユウの目の前で大きな袋の中身を次々と取り出していく 「これがウサギだろ?あと...パンダと、それから...あっ!このクマってマジで人気なんだってよ」 「ど...どうしたの?これっ!!」 「えーっと...あとはこれだな、知育セットってやつ?」 大量に買い込んできたぬいぐるみとおもちゃの山がユウの目の前に並べられていく 「それにしたってこの量、動物園だよ、これじゃ...」 「いいじゃねぇかよ、この際だからとことん甘やかそうぜ」 涼介はユウの今までの暮らしぶりから子供らしいことは何一つしてこなかったんだろうと考えていた 誰かのためだけに尽くして生きていくことしか教えられていなかったのだとしたらあまりにも不憫で仕方がない 子供らしい時代を過ごさなかった代償は大人になった時、かならず影響が出ることを涼介は分かっているからだ 「おもちゃ屋の店員が俺を子持ちのパパだと思っていろんなもの薦めてきてよぉ、それ全部くれって言ってやったよ」 「それにしたって買いすぎだって」 「そうそう、お前にもあるよ?」 そう言って涼介は椎名に一冊の本を手渡した 「....なに、これ?」 本のタイトルは「初めての子育て」 「お前、バカにしてるだろ」 「いや、全然?頑張ってね、ママ」 涼介のニィッと笑う顔に椎名は苦笑いしか返せなかった

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