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バン!!とノックもせずに勢いよくドアが開いた 「ほら来た!怖い女が」 「やっぱり、ここにいらしだんですね!もうすぐ会議ですよ、社長」 緩くカールさせた髪をなびかせながら涼介を呼びに来た女性は涼介の秘書をしている千春だった 美人でスタイル抜群の彼女は皺一つないスーツで適度に短いスカートから引き締まって細い足を十分に見せている 「またここに泊まりましたね?シャツがよれてますから着替えてくださいね。恥ずかしい」 「わかってるよ。お前が殺人的な予定組んでるからこうなるんじゃねーか!くそ女」 「あら、泣き事言うなんて...いい男のする事じゃありませんわ?!」 涼介に物怖じせずズバズバ言えるのはこの会社では椎名か千春くらいである 海外でも仕事をしていた事があるくらいスキルの高い女性だ 彼女をベットハンティングしてきた涼介はいつも”女にしておくのはもったいない”と椎名に漏らしていた 「ほら、はやく!」 「わかったって!うっせなー!いちいち...」 「言われたくねーなら早くやれよ!」 ただ1つ難点はたまーに出るこの口の悪さ 実はああ見えて元ヤンだそうだ...人は見かけによらない ちなみに涼介も昔はそうとう悪かったのでそういうのもお互い肌で感じるのか、なんだかんだウマが合っているように椎名には見える 「ユウ、ちょっと来い」 しぶしぶ千春に連れて行かれる涼介が部屋を出て行く直前、ユウを手招きで呼び寄せた 「なぁに?」 キョトンとした顔で近づいたユウを涼介は力いっぱい抱きしめて言った 「あぁー!やっぱり、お前は癒しだ!!今日もかわいいなぁ」 「うぅ...くるしぃ...」 「俺に仕事がんばれって言えよ!ユウのために働いてくるから!」 ユウは涼介の腕の中から苦しそうに顔を出してからちょっと間を置いて答えた 「えー...っと...ちぃちゃんとなかよくして?」 「は?」 「ユウくん、いい事言うわ!さっ!行きますよ、社長」 千春は含み笑いを浮かべながら涼介を引っ張って部屋を出て行った 「てめぇ、ユウに変な事教えてんなよ!」 と涼介の大声が廊下に響いている 「よし!じゃぁ、僕たちもお仕事しよっかぁっ!!」 「はぁい!」 こうして明るくて騒がしくてなんてことない幸せな1日がいつものように始まった

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